第86話 レクチャ

先にゲレンデで待ってて欲しいとのことなので一人たたずんでいた。

さっきから、リア充組が俺を見て馬鹿にしていたが気にしないでおこう。


「お待たせいたしました~」

ん?女の人が歩いてきた。俺のほかにも誰かレクチャーを頼んだのかと思い

俺は遠くを眺めていたところ肩を軽く叩かれた。

「あの、お待たせいたしました」

「え?ああ。あれ?さっきのお兄さんが教えてくれるんじゃないんですか?」

さっき、わかりましたっていったのお兄さんだったよ?


「あの人、スノボー専門なんですよ、なので私がきました。」

「なるほど…、じゃあお願いします」

「わかりました」


全くの初心者なので、ㇵの字に滑って止まるところから教わった。

「いい感じですね、じゃあ中くらいのところから試しに滑ってみましょうか」

「はい」

俺とレクチャーのお姉さんはリフトへ向かった。


「たっか…」

「此処で、高いって言ってたらあの子達のところへいけないぞ?」

ん?俺この人に人数的なこといったっけ?

嫌言っていない。受付の時に見たのではないかと思うだろう、だが受付にはこの人はいなかった。すなわち…、誰だ?


「つかぬことを聞いても?」

「いいよ?何?お姉さんの3サイズ?w」

うん。明らかにレクチャーの人じゃないね

「貴方は誰ですか…?」

「私は…」

「私は?」


「春のお姉ちゃんでーす」

ん?春の姉ちゃん?俺聞いたことないんだけど

「その顔は信じてないな~」

スマホを俺に向けてきたのでその画面を見ると、家族写真が写っており知っている顔の人たちだった。

「本当みたいですね…それで、どうしてここにいるんですか?」

「ん~、春のスマホのGPSをたどってきたの」

こっわ、この人こっわ

「それで、なんで来たんですか?」

妹にならいつもあってるだろうになんで来たんだ?アレなの自分が誘われなかったから「来ちゃった♡」みたいな?

「で、春のお姉さんどうして嘘までついて俺の世話を?」

「ノンノン、夏美。名前でどうぞ」

「…夏美さん」

「呼び捨てで。さんはい」

年上の人を呼び捨ては無理だ…

「夏美さん…」

「強情だな…じゃあ夏みかんでいいや」

まあ、確かにそっちのほうがハードルは低いな

「夏みかんさん、それでなんで俺の世話を?」

「だって、前から気になってたし。春にいっても合わせてくれないし、来ちゃった♡」

アグレッシブなひとだな~っとこんな会話をしていると中腹にたどり着いた。


「一応春にメッセ送っておきますね」

「だーめ」

夏美さんは、俺のスマホを取って下へ滑っていった。

「ちょ、ちょっと。俺まだ滑りに関してなにも教えてもらってないんだけど」

「そんな事より早く取りに来ないと、大変なことになるぞ~」

なんだよ大変なことって…。むろんいい予感なんてしないので死ぬ気で俺は追いかけた。


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