第74話 クリスマス近いですね

「春と、京はスキーどこにしたんだ?」

もしかしたら班が同じになるかもしれないので一応聞いておく


「私は、上から2番目かな。京は?」

マジか、できる子だとは思ってたけどそんなにうまいなんて…

「私はその一つ下ですね」

ファッ、京もかよ。俺が関わってる女子運動神経良すぎッ


「で?栄治はどこなの?」

春が私たちが答えたんだからお前も答えろ見たいな雰囲気で聞いてくる。

「いや、あの…、下から二番目です。ごめんなさい…」

なんていうか、空気がいたたまれない感じになったよ。


「うん、まあ人には苦手なものもありますからね。ね?春さん」

「えっ?あ、うんそうだよ。気にしなくていいよ」

そんなにフォローしないで、余計に惨めに思えてくるから


「そ、それより冬休みどうする?」

春はこの空気に耐えられなくなったのか新しい話題を振ってきた。

冬休みか…特にやりたいこともないし、引きこもり生活をするかな?

「私は、友達とクリスマス会をします」

そうか、京クリスマスの日家にいないのか、また家族と過ごすことになるみたいだな…

まあ、家族好きだからいいんだけどさ

「私も同じく~」

なに?春もなの?みんなクリスマス友達と居るの好きすぎでしょ。

大体、クリスマス関係ないじゃんこの国なんでこんなんしてるんだよ。

性なる夜とか言われてたりするし。

なんだよ、日本人性欲強すぎだろ…

「俺は、特にないな」

あっ…また変な空気になった。

「うん、まあ休みだもんね…」

「そ、そうだよね…」

なんだろう、優しさが痛いよね…


燐も、多分友達のところに行くんだろうな…

父さん、母さんもアレだし…

実際俺一人なんだよな。

家族いるのにクリぼっちって、どうなんですかね

廉がいるだろっておもった?彼奴最近忙しいみたいで流石に気が引ける。


「まあ、楽しんでね~」

なんともないように今は振る舞うしかない。

俺は強い子、泣かない子。


俺は、部屋を出てその辺をぶらぶらしていた。

「ううっ、さっむ」

すでに外は、白くなってきていた


「もうすっかり冬だな…」

ううっ。もう帰ろう

「クリスマスのばかやろー」

俺は叫んで帰った

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る