第68話 文化祭

俺たちの学校は、文化祭が始まるのが遅い。

なぜなのかは、分からないがまあ大人の事情ってやつなんでしょうね…


「文化祭か…。結局これも陽の人たちが楽しむばかりで、俺からしたら関係ないんだよな…」


「そんなこと、言わないでがんばろ?」

俺と京は、文化祭に飾る展示物を制作していた。

とりあえず、なんでもいいから作ってきてくれとのことなので、スライムを作っていた。

俺のほうは、銀色にしてはぐれている奴にした。

京は、ノーマルタイプを作るらしい。


「ようし、できた。我ながらうまくできたな」

「こっちも、うまくできました」

おお、なかなかにスライム感がありますね。

今年は、スライムが強いらしいからな、スライム人気間違いなしだ。


「さてと、じゃあこれを飾って解散っ!!」

「いよいよ、明日だね」


「そうだな、明日どうせ暇だから春のところにでも顔を出すか」

「そうだね、暇だもんね」


そうなんだよ?そうなんだけど、そうもはっきりと言われるとなんか心に来るものが…

俺と京は春のいる3組へと向かった。


「よー、春。」

「やっほー、春」


「やほやほ」

なにその挨拶、どっかの部族のものなの?


「春たちは、何をするんだ?」

見た感じだと、明日にも関わらず完成系が見えてこない。


「うちのクラスは、喫茶店をやるんだ~。店内の内装は当日のお楽しみってことでまだやってないんだよね」


「なるほど~、メイドの格好をしたりするの?」

「京…、まさかメイド趣味なのか!?」

「なんでそうなるの?」

「だって、喫茶店っていってメイドが出てくるなんてねえ?春?」

急に話を振られて春は驚いたのか、


「うえぇえ、そ、そうだね。喫茶店としか言ってないから疑われるかもね」

「もう、春まで…」


そんなこんなで、文化祭が始まろうとしていた。

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