第64話 今後のことについて
暇だ、暇すぎる・・・
インフルは2日経って治ったのだが潜伏期間で今日含め2日休まなくてはならない。
昨日まではまだやることがあったのだが、流石に3日目になるとやることがなくなる。
「ゲームも飽きてきたし、どうしよっかな…」
これからの事について考えるか…
京と、春、そして燐に対して自分はどんな答えを出したらいいのか…
こんな時でもなければ、多分考えないだろう。
好意を向けてくれるのは、素直に嬉しい。可愛い子から向けられているんだから尚のことだ、だが俺なんかがなっていいのかという疑問もある。
陰で「奴なんかのどこがいいんだろうな…俺たちのほうがよっぽど似合ってると思うけど」というのを聞いてしまった。
そして、その通りだと思ってしまう自分がいた。
正直に言えば、俺のことは好きなように言ってもらって構わない。
だが、それが彼女らに向いてしまうことが怖いのだ。
こんなことを言っているのは逃げだって思ってる。だが、ほんとのことなんだ…
彼女らのいる、この日々が俺の大好きな日常なんだ、だから、誰だと決めることができない。決めてしまったら日常が壊れてしまうから。そして、歪になってしまうから。
「誰なんて、結局決められないんだよな…。恋愛感情ってのがよくわからないし」
こういったことを相談できる奴がいればよいのだが、あいにく櫻はこういった話を嫌っている。彼奴は多分幼いころからモテまくったんだろう…そしてその結果が今なんだろうな…
櫻は、普通に告白され、俺は罰ゲームのおもちゃとして告白をされてきた。
お互い、告白といったものに良い印象がなかったため、恋愛系の話はしない。
みんなもこんな感じの関係の友達がいるんじゃないだろうか?
「久々にあいつに電話でもするかな…?」
俺は、スマホを手に取り番号を打ち始めた。
『もしもし』
「もしもし?俺だ、吉本栄治だ。覚えているか?」
『これはまた、懐かしいな。急にどうした?』
「ちょっと、相談というか、会話がしたくなったというか。今時間大丈夫か?
駄目だったらまた、掛けなおすけど」
『じゃあ、夜の21:00くらいにかけなおしてくれ」
「了解、じゃあまた後で」
『じゃ』
久々だな~、あいつが有名になってから全然電話してなかったし。でも昔と変わってなかったな…
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