第38話 保健室へ・・・

「最初の競技は、綱引きです」

綱引き、それはガタイのいい奴らが圧倒的有利になる競技だ。

主に相撲や、アメフト部などの奴らが出場することがおおい。

俺らのクラスも力自慢で固めている。

第一回戦は春のクラスの2組対4組だ。

「おぉ、ゴリマッチョ感あふれる奴らがそろってるな…」

こいつらと当たって勝てるかどうかはわからないのでぜひとも4組には買っていただきたい。

だが、そんな願いは届かずにあっさり4組は負けてしまった。

負けるんだったら、もう少し粘っていただきたかった。できるだけ向こうが体力を減らして貰いたかった。


第二回戦は我らが1組対3組だ。

頑張ってくれよ、我らがゴリマッチョ軍団。

俺は心の中でぴしっと敬礼をした。


結果からすれば特に焦る場面もなく圧勝だった。

さあ続いては春のクラスだ…

こっちは連戦なので相手側が若干の有利である。


今戦いの火ぶたが切って落とされた。

「相手側が若干優勢だな…」

「そうだね、勝てるかな?」

ふむ。勝てるかどうかはわからないなぁ

「まあ、彼奴らも男だし、京みたいな可愛い子に応援されたら勝てるんじゃね?」

俺は、ふと思ったことを口に出した。

京はもじもじしながら「か、かわいいって…」となんか呟いていた。


「京?どうした?」

顔をおもいっきり上げたため謎の痛みに襲われているようだ。

「おい、大丈夫か?」

保健室に連れていくか。

俺は京に寄り添って保健室へ向かった。


「すんませーん」

「はーい、どうしたの?」

「なんか首を痛めたみたいで」

わかった。といいおばちゃんは、シップを持ってきた。

それを京の首に貼り終わった。

「京、少し休んでいけば?」

なんかおかしいので休むように俺は促した。

「そうだね、私はまだまだでないしやすんでいこうかな」

「近くなったら呼びに来るか?」

早まったりすることもあるので、一応聞いておいた。

「じゃあ、よろしく」

俺はわかった。と言い残し保健室から退出した。


綱引きの結果としては負けていた、出場していた男子曰く、京が居なかったので力がすこし落ちてしまった。だそうだ、見苦しい。


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保健室にて


「夜神月さんと吉本君って仲がいいのね」

「そうですか?」

そうよ~と笑いながら言ってくる。

「何?二人は付き合ってたりするの?」

いくつになってもコイバナが好きなようで私に聞いてくる。

「いえ。まだ付き合ってません」

「まだ?まだってことは近いうちにはそうなるのかしら」

「そうなりたいとは思っていますけど、ライバルが強敵で…」

ライバル?と不思議そうに聞いてくる。

「小日向春ってわかりますか?」

「あの、男子に人気の娘ね」

「その人も好きなんですよ、栄治君のことが」

机の上に手を組み、敵は強敵ね…とつぶやいていた。

あれ?このポーズどこかで見たことある

「春さんに勝ってる部分では、一緒の家に住んでるってことですかね…」

まあ。と驚いていた。そうだろう、男子高校生なんて性欲の獣のようなものだそれと一緒の家に住んでいるとなれば驚くのも無理はない。

「まだ、清いままなの?」

おずおずと聞いてくる。

「ええ、手を出してこないんですよね…」

「シたいのね…」

まあ、それは、ね?

「するにしても避妊具だけはつけなさいよ」

そういってアレを渡してきた。

なんでこんなものがあるのかということは考えないようにしよう。


その後もこんな話をしていた。

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