第39話 体育祭2

綱引きの後は、2,3年生による騎馬戦が行われる。

1年生は出場しないため、応援なり休憩なりを行う時間である。

「来年になったら俺らもあれをやるのか…」

そう考えると嫌になってくる。

どうせ騎馬役なので臭い足を手に乗せなくてはならない。


「がんばれー」

「きゃー、市古氏先輩かっこいい」

「今私と眼があったわ」

あのイケメンか。

どの人のことを言っているのかすぐに分かった。

「マジもんのイケメンじゃん…」

常にさわやかな笑顔で次々と相手の騎手の鉢巻をどんどん取っていっている。

チラッと見たが2,3年生の女子もメロメロらしい。

「人気だなぁ」

男子からの雰囲気があんまりよろしくないな…。

おっ、相手の男子が束になって市古氏先輩に向かっていった。

そこに立ちふさがるのは、守護者の3騎だ。

「なんだあれ…、ごつ過ぎだろ」

何をどうしたらそうなるんだってくらいゴリゴリだった。


あとはお察しの通り、相手陣営はボロボロだった。


次は女子か…

男子よりも女子のほうが見ごたえがあるだろう。

「女って怖いしね…」


そんなこともわからないのが一般の高校生男子諸君。

わーわー、きゃーきゃー奇声を上げている。

お前らは猿かっての…。


と、いうことで始まりました。女子騎馬戦

女子の騎馬戦は、基本的に砂ぼこりがすごい。

なぜかといえば、騎馬も攻撃しあうからだ。ホント怖いよね。

ルールでは、暴力、暴言を禁止されているのだが審判が聞こえるはずもないので、みんなボロボロである。

そして、負けたりすると向こうが暴言や暴力を行ってきました。と告げる、審判の身にもなってみろよ、どう判決を下しても敵をつくるんだよなぁ…


「嫌なものを思い出した」

そろそろ、京を迎えに行くか。

ということで俺は保健室へ向かった。


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「おーい、そろそろ行くぞー」


保健室へ、迎えに行ったのはいいが女子会(?)のようなものが行われていた。

「あっ、失礼しまし・・・」

此処にいるべきじゃないと悟った俺は退出しようと扉を閉めかけた。

「ちょ、ちょっとまって」

俺は京に裾をつかまれた。

急だったため、重心がとれず京を巻き込んだ形で倒れこんでしまった。

「痛い…」

何とか京を地面にたたきつけることは阻止できたようだ。

「大丈夫か?」

未だ俺の胸板に顔をうずめている京に声をかけた。

「ふぇ、だ、大丈夫だ、だよ」

焦りすぎだろ、そんなん見てたらこっちも焦ってしまうだろ。

「あのー、お二人さん?仲がいいのはいいけどよそでやってね」

「いやいや、これは事故でしょ…」

俺も男なのでその、なに?アレがあたってるんでそろそろ離れていただきたいのだが…

保健室の扉が開いた。

「おばちゃーん。絆創膏ちょう・・・だい・・・」

あっ、目が合った。

「なんか・・・ごめんね」

扉を閉めていってしまった。

待って。これって完全に誤解したまま行ったよね?

死んだじゃん…


「京さん?そろそろ、離れていただきたいのですが…」

「あ、ご、ごめんね」

誤解をどうやって解くんだよ…

「ささ、行った行った」

俺と京は保健室から追い出された。


「戻るか…」

「うん…」

気まずッ!

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