第31話 転校生は狂ってる!?
ゆっくりと休むことができなかった休日だが、授業に遅れるのが嫌なので渋々来た。
殆どの男子がそわそわしている。
「なあ櫻?なんであいつらあんなにそわそわしてるんだ?」
「え?転校生が来るって担任が言ってただろ?だからじゃね?」
「なるほど」
昨日、一昨日の印象が強すぎてすっかり忘れていた。
始業のチャイムがなり担任がきてHRが始まった。
「金曜日に伝えた通りだ、入ってきなさい。」
「はーーい」
なんだかのっぺり(?)したような話方だな…それと同時に何か嫌な感じがした。
「どうもー泉都伊香です。前はイカちゃんって呼ばれてました。よろしくお願いしまーす」
泉都伊香?どっかで会ったことがあるような気がするんだが…思い出せないってことは気のせいだろう…
「あはぁ↑栄治君だよね?懐かしいなぁ?覚えてないかな、ポーカーでボロボロにされたんだけど?」
あぁ。だからなんか引っかかってる感じがあったのか…
めんどそうだから関わりたくないな…
「ねぇ?私を嬲って殴っていたぶって?私に快感を感じさせて?」
「気持ち悪…」
「あはぁ↑、イイ。イイヨォ?」
何だこいつ教壇に立ちながら赤面してクネクネしている。
周りの男子どもも「またこいつの知り合いかよ…」と俺を睨んできているが
声を大にして言いたい。
「こんな奴と知り合いじゃねーよ」
なんとか午前の授業を終えた俺は春へ連絡をする事にした。
『春、小学校の時だっけ?あの時の泉都伊香が転校してきた。』
『マジ?関わりたくないからどうにかしないと』
『同感だ、今日空いてるか?』
『おk』
よし、これで作戦会議は決定したが、アイツがど変態になってしまった?させたのか?まあどっちでもいいが、ドMを軽減もしくは無くしてさえしまえば男どもにモテモテだろう…
なんたって顔は綺麗な方だから…
「栄治君ー、罵って?いたぶって?」
「断る、なんでそんなことをしなくちゃならないんだ?」
「これが愛って奴だよ?」
「歪んでやがる…。後さっきから机の角に股を擦り付けるな…流石にこっちが萎える」
「いいじゃん、減るもんじゃないんだしぃ」
「SAN値がピンチだよ…」
「それよか、罵られるのなら誰でもいいんじゃないのか?」
頼むから絡まないでくれ。
そう上手くいくはずもなく
「試したけどダメだった…愛がないの。
だけど栄治君は違う、なんか熱くて、気持ちいいの…」
病気だな…本当にどうにかしないとヤバイな…
「ねえ?だからさ、いいでしょ?」
もうダメだ…残りあと10分全力でこいつから逃げ切ってやる。
俺は、席から猛ダッシュし校内を駆け巡った。
「逃がさないよ?」
「ホラゲの逃走中ってこんなに怖い思いをしてるのか…」
俺は敬意を払いつつ逃げまくった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます