第13 川の字

「終わったー」

今日も何事もないわけでは、なかったが無事に学校が終わった。

「おつかれ様です。さあ、我が家に帰りましょう」

さらっと我が家って言ってるあたりガチで一緒に住むんですね…

それを聞いていた周りの女子どもがキャーキャー騒ぎ出した。

うっさ…

「京さんって、栄治君の家に住んでるの?」

「そうですよ、なんなら栄治君の部屋で寝てます」

おい、今捏造したよな?お前今日きたばっかじゃん。

お前らも騒ぐな…

「まだ寝てないだろ…」

「あれ、そうだったっけ?」

こいつ…

「栄治君、春さんは知ってるの?このこと」

「知ってるよ…その説明のせいで遅れたんだ…」

あの時の3人と言ったら…

うぅ、身震いしてきた。

「えーいじ君、帰ろう?」

噂をしたらきたよ。

「ねえ、ねえ、春さん、京さんを栄治君の部屋で寝ることゆるしたの?」

「許したよ?だって私も一緒だもん」

ん???いまなんつった?一緒だと?

「俺の部屋そこまで広くないんだけど…」

「京ちゃんは、よくて私はダメなの?」

あ…詰んだわ。

「ダメなの?ねえ?ねえ?ねえ?ねえ?ねえ?ねえ?ねえ?ねえ?ねえ?ねえ?」

「ダメじゃないです…」

女の子って怖い。


「ただいま」

「「お邪魔します」」

「お帰り、いらっしゃーい」

さて、俺はどこで寝るか…

妹の部屋?

ないな…だって何されるかわかんないし

母さんと父さんの部屋?

気まずいから無理…

リビングしかないか…


「俺は、リビングで寝るから2人は、俺の部屋で寝てくれ」

なぜか2人は、顔を傾げた。

「ん?なんか変なこと言ったか?」

「いや、だって部屋の主が部屋で寝ないのは、違うな〜と思ってね」

「だから、3人で川の字で寝よう」

「え"!!。それはちょっと…」

周りの目がね?学校とかで何言われるかわかったもんじゃないし…

「安心して、学校とかで言いふらさないから」

俺の心を見透かしたようなタイミングで春が答えがきた。

果たして一緒に寝てもいいのだろうか?

俺だって健全な男子高校生だぞ?

間違いがあるかもしれないぞ?

「そんなことしないって信じてるから」

あんたら2人俺の心をよめるのかい?

「わかったよ、折れるよ寝ればいいんだろ」

誰が真ん中になるんだ?

「栄治君?真ん中でいいよね?」

「ちなみに拒否権は?」

「「ない」」

でーすよね。

「風呂入ってらー」

2人が風呂に入ってる間に母さんに助けを求めた。

「母さん…あの2人どうにかできね?」

「無理だね、頑張れ。両手に華だね」

そんなこと言ってる場合じゃないよ?

毒華だしね2つとも。

父さんは、結果が見えてるからいいや


俺は、諦めて今日は川の字で寝た。

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