第11 ・・・・
「ただいまー」
「お帰り」
母さんは、夕飯の支度をしている。
「母さん、学校大変だったんですけど…」
「それはそれは。燐もそんなことを言っていたわね」
「お母さん、学校の遅刻理由もう少しどうにかできなかったの?」
「なんで?事実を話さないといけないでしょ?」
「燐ちゃんって、近親相愛なの?って聞かれたんだから」
「あら〜、でも事実じゃないの?」
!?なんでバレてるの?音でバレた?もしくは部屋の掃除の時に見つかった?
「そ、そそそんなわけないじゃん」
「あらあら、我が娘ながらわかりやすいわね」
ウフフと笑っているが、笑い事じゃないよ?
「くれぐれも兄さんには言わないでね?」
「お兄ちゃん、って言わないの?」
明らかに赤面しているのがわかった。
「からかわないでよ、私勉強するから」
そう言って私は自分の部屋へと逃げ込んだ。
「燐もなったのか。謝らなきゃならないな…」
俺は燐の部屋へ行きノックをしようとしたところ
「あぁん、hshs、フー、フー」
聞いてはいけないものを聞いてしまった。
「物音を立てないように静かに俺の部屋へ行った」
「全く、いつから淫乱になったんだ」
兄としては落ち込むばかりである…
妹が、ナニとは言わないがそんなことをするなんて
「あいつも人だからな好きな人の一人や二人できても当然だろう…
よし今日のことは見なかったことにして忘れよう」
俺はベットに倒れこんだ。
「兄さん、兄さん」
聞き慣れた声が耳元で聞こえる。
「ん、なんだ。寝ちゃったか…」
「おはよう?兄さん」
「ああ、そうだ。燐朝のことはすまなかった。学校で色々誤解を受けたんだろ?
お前もお年頃だ、気になるやつがいるんじゃないか?そいつに誤解を生んだなんてことになったら俺は死んで償わなくてはならなくなる」
「そのことなら気にしなくていいよ。たしかに気になる人はいるけど誤解は受けないし」
俺は涙ぐみながら
「そうか、そうか。いい人を見つけたもんだな。あんまりナニとは言わないがやり過ぎるなよ?」
あ・・・墓穴を掘った。感動のあまりポロッと言ってしまった。
「兄さん…?聞いてたの?」
赤面しているがその目には光がない。
「ひぃ、ごめんなさい。事故なんです。謝りに行こうとしたら聞こえたんです」
「ニイサンノキオクケス」
油の切れたロボットのようにガタン、ガタンと進んできている
「あんたら、ご飯できてるよ」
「助かったぜ、母さん」
「あら、これからお楽しみかしら?頑張るのよ燐。既成事実さえできればいいんだから。母さんもそうしたわ」
なーに変なこと言ってんだ。聞きたくなかったよ…
父さん、俺はあんたを心から尊敬するよ
「ニイサンノコウム」
「おい、燐。しっかりしろ」
こいつイカれてやがる…
「ちょ、あ、あーーー」
この後のことはご想像にお任せする。
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