第10 遅刻
「さてと、あいつ《先生》に会いに行くか」
俺はあいつの躾を行うため職員室に向かった
ノックをして入室しようと思ったが中からセクハラ発言が聞こえた。
「失礼します」
「なんや…栄治」
あからさまに態度に出てるな…
セクハラされていたのは春だったようだ。仮にも彼氏という役をやっているので
「先生俺の彼女に何してたんですか」
「なんや、こいつがお前が言ってた彼氏か。俺が大人の恋を感じさせたるさかい
今夜どうや?」
きっも…。いい歳したおっさんが何JKくどいとんねん。ましてや偽とはいえ彼氏の前やぞ。
はぁ・・心底軽蔑するわ。これは同情はいらんな
俺はゲーム
「先生?それは犯罪なんじゃないですかね?本人も嫌がってますし」
「あ?クソガキの分際で口を挟んでくんなや」
「教育委員会にこのことを定時しても?」
「ああかまへん、ガキの声なんざ聞く耳もたん」
そんなもんなんかね
「まあ、録音に録画してるんでこれを提出すればいいんですけどね」
俺はポケットからレコーダーを出した。
「カメラはどこや」
「上着のポケットにペンが刺さってるじゃないですか、これですよ」
「お前それを出したらどうなるかわかってんねやろうな」
「ええ、そりゃもちろん。お前の人生が終わるだけだろ?
俺になんも害はないからね。」
先生は立ち上がり殴りかかって来ようとした。
バシュッ。
「持ってて良かった、ガスガン」
躾用にガスの量をいじってある。
「うあ”あ“あ”」
叫んでる、叫んでる。
「では、先生?また明日…会えたらいいですねw。行こうか」
「う、うん」
俺は、春の手を引いて職員室を出た。
「驚かせた?」
「まあ、ちょっとね。でも助けてくれてありがとう」
「いやいや。大したことはしてないよ」
あれ…意識が遠のいて行く。
「栄治君…?ねえ、大丈……」
次第に声が聞こえなくなった。
ガバッと起き上がっ…れなかった。
「なんだ…夢だったのか」
そんなことよりも両腕に違和感を覚えた。
ふと見ると、左手に燐が。右手に春が。抱きついて寝ていた。
「なんでこいつら俺の部屋で寝てるんだ?」
俺は2人を起こした。
「なんで、俺の部屋で寝てたんだ?」
「兄さんがいつまでたっても起きてこないので起こしに行ったら腕を掴まれて抱き枕にされて、そのまま寝ちゃった」
そうか…俺が全て悪いじゃねえか
「それで、春は?」
「栄治君と燐ちゃんが心地よく寝ているもんだからついついね」
てへぺろ☆じゃないよ?起こしてよ、ねえ。
「それよか、学校は?」
「しっかりと、遅刻します。って連絡しといたわよ」
サンクス、助かったぜ母さん。
「全く、起こしに行った2人が降りてこないから、変なことでもしてるんじゃないかって心配してたけど見にきたら3人とも心地よさそうに寝てたから、起こすのも悪いかなって思ったから放置しといたの」
かあさーん、それ起こしてくれれば遅刻せずに済んだよね?
はぁ…仕方がない。
「学校…行くか」
時刻は10時を回っていた。
「こんな時間から行くのって憂鬱だな…」
憂鬱ながら学校へ行くと、男子どもから殺気のこもった視線が向けられた。
「おはよう櫻、なんでこんなに殺気だっているんだ?」
「おはよう、そりゃこの時間に登校してくるんだ、しかも小日向と。」
「つまるところ?」
「卒業おめ」
ぐっ、じゃないよ?卒業してないしね。
帰りに聞いた話だが春も同じような感じで言われたらしい。
大変申し訳ないです…
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