第9 ゲーム

春と付き合い始めて早数ヶ月、最近身の回りのものがなくなることが多い気がする。

最初は軽く考えていた。でもあまりになくすことが多かったのでGPSとカメラをつけたものを持って行った。


「まーた、どっか行ったんだけど…」

まあこのためにGPSとカメラ付きのを持ってきたんだけどね。

「おっ、あった、あった。俺こんなところに置いたっけな?」

俺は家に帰ってから映像をかくにんした。

「なんだ…これ」

そこには、スクールカースト上位層の男どもが俺のものを隠している様子が映っていた。

「うーん、どうしたものか…」

ベットに倒れて考えていたら眠ってしまった。


何も変わらない教室、だが俺はいじめを受けている。

やり方がちまちましていてうざったいな。

「あのー、俺の文房具隠してますよね?」

俺は直接本人に告げに行った。

「はあ?何行っちゃってんだよ?被害妄想?キッモ」

ぎゃはははと如何にも頭のネジが飛んでいる笑い方をしている。

「いや…証拠ありますけど?これを教育委員会に提示しましょうか?」

「はっ、チクることしかできねえのかよ。これだからインキャは」

「そう言うなよwインキャ君がかわいそうだろw」

「それもそうかw」

こいつらマジで反省する気がないんだな…

めんどいから学校側に助けを求めるか…


「先生、自分いじめられてるんですけど…」

「そうなのか?どいつらだ?」

俺は起こったこと、持っている情報を全て告げた。

「なるほど…そいつらにも聞いてみる。今日は帰れ」

こうなったか…多分

いい方向には転ばないから対策でも打っておくか


翌日、昼休みに俺は呼び出された

「栄治、あいつらはやってないって言ってるぞ。その映像もたまたまかもしれないからなんとも言えんな」

「そうですか…わかりました」

大方予想はできていた。

さてと、ゲーム《しつけ》を始めよう。

それにはもう少し泳がせるしかないか・・・


俺は次の日から大胆ないじめを受けた。

トイレに行けば水をかけられ、プリントなどは破かれる。

俺はずっと耐え続けた。

そろそろ、締めどきかな?


「栄治のやつ屋上に呼び出しやがって何の用だ」

「自殺でもすんのかね?」

「そんな勇気ないだろw」

「だよなww」


「おぉ、皆さまお集まりですね?」

「何の用だ、俺たちは暇じゃねえんだよ」

「要件ですか。あなた方にはこれから一生社会の視線を感じながら生きてもらおうと思います。あなた方の情報全てをネットにばらまくのでここに呼び出しました」

「はあ?そんなの冗談じゃすまねえだろ?」

「そうですね。でもいじめもそうじゃないんですか?」

「あれは、遊んでただけだ。いじめじゃねえ」

「そうだぞ」

もう一人も口を開き始めた。

「イジメじゃないね…。俺のやってることも広報活動ですよ?あなた方を有名にしてあげようとそう思ってやることです」

「そんなんで通るわけねえだろ。」

「お前らの考えと同じことを言っているだけぜ?」

「さあ、ゲーム《しつけ》を始めよう」

「そうだね。まずはスレにでも投下しますかね」

「やめろ…やめてくれ」

「きこえないなあ」

「やめてください…お願いします」

「お前らが、もの隠しを見破られた時点で辞めていればこんなことにはならなかったのにねw。」

俺はスレに投下した。

「おぉ、盛り上がってるよ。」

コール音が鳴った。

「出た方がいいんじゃない?」

「も、もしもし?」

「もしもし?嫌がらせを受けた気分は」

ヘタヘタ、と座った。

「いいか?次やってみろ、デモで作ったものじゃなくてガチでやるからな?」


さてと、これで事件は解決?とはいかないな…

見て見ぬ振りをした教師つぎはお前だ・・・

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