第3話 タベ…テヨ…
「おはよう」
今日も学校一位の彼女小日向春は俺に挨拶をしてくる
「ああ、おはよう」
告白にうんざりしている彼女は俺というダミーの彼氏をつくり告白されないようにしている。
まあ、俺は小日向に興味はない。
学校にて、
「うぅ、、もれそうだ。」
俺はトイレに行くために廊下を小走りしていた。
「ってか、小日向の彼氏マジキモくね?ってか調子乗りすぎだろ」
「わかるわー。マジ殺したいわ」
なんだこいつら…何も知らねえのに。
まあ、こういうやつらに絡まれることが増えていくだろうから小日向に催涙スプレーでも買っておいてもらうか。
「っと、そんなことよりトイレ、トイレ」
「栄治くん、お昼一緒に食べよ?」
「ちょっと待って、お花摘みに行きたいんだ」
「ああ、行ってらっしゃい待ってるから」
お昼ったってどこで食べるんだよ、屋上なんて解放されてないぞ。
「ふぅ…すっきりした」
「栄治君の教室でもいいかな?」
うわぁ、上目づかいで頼まれるとこんな感じなんだ…
俺じゃなきゃ今ので絶対におちてたね。
「まあ。いいとは、思うけど」
確実なんてことはどんなできごとであってもないと思う。
「あ、そうそう報酬なんだけど催涙スプレーをください」
「え?なんで」
いやまあ男から殺意を向けられていることを素直に話すべきなのか迷ったが素直に告げた。
「殺されそうになった時自分の身を守るためだよ。野球部とかそこらへんのごついのにはかなわないからね」
「あぁ、大変だね」
あらやだこの娘、思いっきり他人事だわ。原因はあんただよ?
そんなことを話しているうちに教室へついた。
うわぁ、いきにく…絶対睨まれんじゃん。
ドアの近くにいた男がドアを引いた
「ささ、どうぞお入りください」
「あ、ありがとう」
おぉ、こういうところで株を上げていくのかなるほどな。
「春さん一緒にお昼食べましょう」
「いや、俺と食べましょう」
男どもの眼が血走っていて気持ち悪い
「いや…栄治君と食べるから」
「…そうですか」
みんなぞろぞろと帰っていった。
はぁ…こっちをにらんでるよ嫌になっちゃうね
「私が全部作ったお弁当食べてみて?」
春は『あーん』とやってくる
俺は恥ずかしいというより殺されると思い軽ーく拒否したんだが
「あーんじゃ食べれないの?ねえ?私からじゃだめなの?」
怖い。怖い。
明らかに目に光が入ってなかった。
「そ、そんなことはないよ」
「じゃあ、食べてよ?食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、食べてよ、タベテヨ」
なにこれ、拒否したら殺される。動物的本能がそう告げた。
「あ、あーん」
出されたものを食べた。
すると目に光が戻ってきた。
よかった・・・
これからどうすればいいんだよ
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