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そこへたすく君の全て覚える記憶力で私のがんばりを語られ、ザクロ君の純粋さで努力を褒められたら。
アリカちゃんとほしなちゃんも心を入れかえるはずだ。
「俺は何も言ってねーぞ。まさか二人がここまでやってるとは思わなかったんだからな」
前の席のリーチ君は振り返ってにやにやとした笑みを見せて否定した。
いつものごとくリーチ君が指示したのかと思えばそうではなかったらしい。
つまり二人の天然な行動により私は救われたのだ。
「友達ってありがたいな……」
そんな言葉しか出ない。
友達って嫌な事もあるんだな、なんて思った矢先なのだから。
たすく君・ザクロ君がこんな風に考えてくれるなら、私はアリカちゃんやほしなちゃんの反省を信用できる。
「良かったな」
そう言ってくれたリーチ君もリーチ君で私達のわだかまりにいち早く気付いて止めてくれた。
きっと私が一番傷つかない選択をしてきたのだろう。これだってなかなかできない事だ。
「うん。私、絶対仕事を成功させるね」
蘭子さんから仕事の話を聞いた時より、藤子さんから指導を受けた時より、私の気持ちは盛り上がっていた。
ゼロ組の皆が信じてくれたように、友達が期待してくれたように、私は仕事で満足のいく結果を出さなくてはならない。
もうなにもひっかかる事はないのだから。
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