第6話 違う、そうじゃない




夜、黒峰は、自室で宿題に励む。





油断すれば・・・

小説のネタが浮かんでくる。

あ、これはメモっといた方が・・・


って・・・いかんいかん



集中しろ




宿題を終わらせて、ぼーっとする。



『かくよも』のアカウントを見る。

今日もPVはほとんど動かない。



ネタはあるが・・・書く気力が湧いてこない・・・



ふと・・・

月山さんの事を思い出す。


正直、可愛い・・・

はぁ・・・

こんなラノベ小説書いてる奴を好きになるはずないよな・・・


もういっそ全部やめてしまって

リアルで頑張るなんてどうだろうか



そんなことを考えていると

コメントにメッセージが入る



更新マダー?( ;∀;)@黄泉の国



「・・・」






$$$







お昼休み

隙を見て、夜見と紗子は密談する。




(恋だな)





突然言い出す紗子



(・・・?)

夜見は意味が分からない。


(今日の黒峰の服装・・・シャツはピカピカで、髪にワックスも付けている)


(・・・?)

(夜見、お前のこともチラチラ気になってるみたいだし・・・ジロジロ見すぎたせいで変に勘違いされてるぞ、あれ)




「違う、そうじゃない!!!」




(声、声、声がでかい)



場所を移す。



(お前って外面はいいから、結構モテるよな、鐘内もお前のこと気になってるみたいだし・・・)

(へぇ、そうなんだ・・・『なれる』の彼か、完全に意識の外だった)



(もういっそ黒峰と付き合っちゃえよ・・・お前のクズな性格を受け止めきれるのは、奴ぐらいだと思うぞ)


(誰がクズだ)



(黒峰君と・・・付き合うとか・・・どんなヒトか、全く知らないヒトと いきなり付き合うのはちょっと)

恥ずかしがる夜見


(・・・お前の崇拝する作者だろ?)



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