第5話 人物紹介

現在上田君を先頭に、地上を目指して移動中である。


「そう言えば山田君、あの後どうやって

みんなを説得しようとしたの?」


「同じような状況のラノベの話をして、上田のポジが重要だと話ただけだ。」


「…まじ?」


「まじだ。」


……


「そりゃ2人しか説得できないね」


「どういう意味だよ」


いやそのままだよ!


山田君ってやっぱりただの馬鹿かも……。


「いや、私達楓が心配だっただけだよ?」


「そんな訳わかんない話、信じる訳ないじゃん!」



後ろに歩いていた、雪と真央が食いついて来た。


1人も説得できてないじゃん……。


「あ、後で後悔するぞお前ら」


「そうでござるよ!」


「まったくもってその通りです!ねえ柊さん?」


山田続いて、田中、伊藤の順で援護射撃が入る。


ってか、おい伊藤!私に振るんじゃない。


確かに私も君達と同じ考えだけどさ……。


ここは、


「私もちょっと分からないかな?山田君は疲れてんるだよきっと。」


「柊…お前……。」


許せ山田達よ、親友達に頭おかしい認定はされたくないのだよ。


「山田氏、やはり女子は分からないでござるな。」


「ああそうだな」


まあ男子の中で慰め合いなさい。


っというか。田中君いつからそんな武士みたいな話し方になったの⁈

ござるとか初めて聞いたよ!


まあどうでもいっか!

そんなことより、ここら辺でみんなの事を紹介しておこう。


まず女の子から!


姫野雪


オン眉パッツンショートの可愛い幼馴染。

小柄で目がクリクリしていて本当に可愛い。

ちなみに唯一私がオタクだとうち明かしている子だ。

一度一緒にコスプレした際に、大量のカメラマンに囲まれて以降、もうコスプレしてくれなくなってしまった……。

無念…。


次に南真央


金髪で少しギャルっぽい感じの子。

高校に入ってから、一番最初に出来た友達で、見た目の割に男子に抵抗があるみたい。


山田


目つきの悪い変態。

出来る男なのか馬鹿なのか一考の余地あり。

スキルで黒いオナラ出してた。


田中


武士っぽい話し方する変態。

スキルは隠密 コソコソしたり出来るらしい。


伊藤


M気質のある変態。

運び屋っぽい能力と、契約って言う厨二くさい能力持ってるっぽい。



上田君は変態なこと意外ちょっと分かんない。


こんな所かな。


「ちょっと俺たちの紹介酷い過ぎないか?

上田に至っては1行ちょいだぞ!」


我ながら完璧ね!


「どこがだよ!」


さっきからうるさいぞ山田君!

心の中まで突っ込み入れてくるやつは

モテないよ?


「うるせえよ!」


でも君ら変態なのは事実でしょ…。

君達きてから、魅惑の魔眼のやつ

4/10に増えてるしね……。



「ってかさあ、ここって迷宮の癖に全然モンスター的なのいないよね?」


「確かにまったくいないね」


真央と雪が退屈そうに呟く。


確かにかれこれ2時間ぐらい歩いているが、あのヤバい蛇以外見ていないな。



「…俺が威圧しているからな。

このスキルの前では、低レベルの雑魚など寄ってこない。



興味なさそうにずっと前向いて歩いていたけど、話聞いてたんだね上田君。

ちょっと痛い発言を急に呟くのはやめたほうがいいよ?


引かれるから。


ほら、言ってるそばから真央がすごい嫌そう顔してるじゃん。

でも上田君みたいなタイプの人が、

親切だと思って呟いた結果、こういう顔されるともう話さなくなるって、恩師(Google)が言ってた気がするな…。

ここはフォローしとかないとね。


まず笑顔を作ってと。


「そんな事も出来るなんて、

さすが上田君だね!」


どう?


よし、照れてるしセーフセーフ。

上田君の機嫌はとっておかないとマズイからね。


「ねえ、上田君ちなみに後どれくらいなの?」


「…洞窟自体はあと2時間、そこから近くの街まで3時間って所だな。」


うわ、まだそんなにあるの?…。


もうそろそろシャワー浴びたいんだけど…。


上田君の記憶通りなら、この世界にも水魔法を応用したシャワーがあるらしいしね。


「とりあえず街に着いたら宿だよね?」


「…まずは、冒険者登録をして金を稼ぐ所からだな。」


えー。


「上田君テストプレイ時のデータとやらに

お金は入ってなかったの?」


「…どうやら装備してしたアイテム以外

何も無いらしい。

冒険者カードもお金も何もかもな。」


重要な所で使えないんだけど、

この主人公……。

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