鍵っ娘ルナちゃん

ヒロシ「うはー今月のお小遣いゲットー」



マルぼん「おや、こんなところに、マルぼんが撮影したルナちゃんの私生活映像が。お値段は偶然にも、ヒロシくんのお小遣いとおんなじです」



ヒロシ「買ったー!!」



 まぁ、万事が万事、こんな調子ですので、ヒロシのお小遣いは蜻蛉よりも儚い命なわけなんです。



ヒロシ「浪費を防ぐため、僕はすばらしいことを思いついた。盗撮ビデオに頼るのではなく、常にルナちゃんの私生活を見ることのできる立場になればいいんだ。というわけで、そういう機密道具をださねば虐待する」



マルぼん「『ファイナルマスターキー』。これはピッキングで財を成したみらいのせかいの大富豪が使っていた鍵で、ようするにどんな家の鍵にでも変化するキー。こいつをルナちゃんの家の鍵に変化させて不法に侵入して、ベッドの下にでももぐりこめば」



ヒロシ「それだ!」



 『ファイナルマスターキー』をその手に握りしめ、さっそくルナちゃんの家へと向かうマルぼんとヒロシ。誰もいなさそうなので、さっそく『ファイナルマスターキー』をルナちゃんの家の鍵に変化させて、ルナちゃんの家へ侵入しました。



 ルナちゃんは玄関を入ってすぐのところで死んでいました。首には縄が掛けられて、背中には包丁が刺さったままで、近くには青酸カリの空き瓶が落ちていて、あきらかに他殺。



マルぼん「撤収!」



 逃亡するマルぼんたち。



テレビのアナウンサー『……近所の住人が、現場から立ち去る怪しい少年と生き物を目撃しており、警察では、この2人が何らかの事情を知っているとみて、行方を追っています』



 マルぼんは、ルナちゃんの家の鍵だけではなく、事件の鍵にまで変化させた『ファイナルマスターキー』の効果は絶大だと思いました。




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