恨めしいなんて流行おくれ

金歯「幽霊なんているハズないでおじゃるよ。この文明社会でなにを言っているんでおじゃるかね、ヒロシは」



ヒロシ「幽霊はいるよ! たとえばこのCD。よく聞くと、かすれた女の声で『ヒロシおにいちゃん、だーいすき』って入っている!」



金歯「妄想でおじゃる」



ヒロシ「妄想ちがう! 妄想ちがうー!」



金歯「はいはい(笑)」






ヒロシ「ということがあったんだ。幽霊の実在を証明できる機密道具をだして!!」



マルぼん「うぃーす。『なんでも召喚マシーン』。こいつは実在するものから、実在しないかもしれないものまで、なんだって召喚できる機密道具さー。こいつで幽霊を召喚しませう」



金歯「くだらないことをやっているでおじゃるね」



ヒロシ「金歯…! 貴様、人の家に勝手に上がりこんで!!」



金歯「気にしない気にしないひとやすみひとやすみ」



 そして『なんでも召喚マシーン』のスイッチを入れて、幽霊の召喚をはじめて3時間…



金歯「やはり幽霊なんていないでおじゃるね」



ヒロシ「畜生…って、携帯に電話だ。ちょっと待ってね。ええっと、ナウマン象からか。もしもし…………ええ!?」



マルぼん「どうした?」



ヒロシ「マルぼん、ちょっと、部屋の外へ」



マルぼん「なんだよう」



ヒロシ「あの、ね。金歯が、対立する貴族の運転する牛車にはねられて亡くなったって。3時間前に」



マルぼん「……」



 部屋で幽霊を待つ金歯を見て、マルぼんは『なんでも召喚マシーン』の効果は絶大だと思いました。


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