銃よタラバ
微笑町と、敵対している薄笑町の血で血を洗うデュエル(日本語で言うと戦争)が続いておりまして、ここは最前線。いつものバカ共も兵士として絶賛戦線中でありまして。
ヒロシ「わぁ! 薄笑町の連中が発砲してきたー!」
ルナちゃん「ストップザウォー! ストップザウォー! みんな、武器を、鉄砲を捨てるのです。そしてわが教団に入って、全財産寄付せいや! ってギャー!」
ヒロシ「ああ! こんな場面でもカモを探すことに余念がなかったルナちゃんが! ルナちゃんが哀れな肉片に! 隊長、隊長、もうダメでありますー!」
隊長「どうして? どうして人は戦いをやめることができないの? どうして争うの、ねえ、どうして! どうしてー! どうでもいいけど、肉片って言葉卑猥だね。萌えるね。結婚して!」
ヒロシ「すでに壊れてらぁ! マルぼん、もう殺し合いはたくさんだよ。そもそも、敵も味方もこんな鉄砲なんかを持っているのがいけない。世界中から鉄砲なんて無くしてしまう機密道具ない?」
マルぼん「あるよ。『銃よタラバ』。このタラバガニを神と称え、崇めれば、世界中から鉄砲が消えうせる」
ヒロシは「銃よタラバ」をひしっと抱きしめると、「鉄砲なんて、この世からなくなって! タラバさま、素敵な素敵なタラバさま、おねがい」と念じました。すると、なんということでしょう。敵味方、両軍の兵士の手から鉄砲が消えてしまったではありませんか。
マルぼん「『銃よタラバ』に願いが通じたんだ。無くなったよ、鉄砲が」
ヒロシ「無くなったんだね、鉄砲が。世界中から!」
隊長「大変。大変! 今さっき連絡があったんだけど、うちの町のえらい人が『鉄砲がなくなったんなら、ま、仕方ねえや』と、核ミサイルの発射スイッチを押したらしい」
ルナちゃん(肉片)「う、薄笑町の、偉い人も、か、かくミサイルをはっしゃ…ぐふっ」
ヒロシ「な、なんで、なんでだ! 核ミサイルなんて持ち出したら、世界がやばいことになることくらいわかるだろうに。戦争に勝つしろ、リスクが大きすぎる! なんて、なんて無鉄砲なことを!」
マルぼんは『銃よタラバ』の効果は絶大だと思いました。
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