マイエンジェル

 ママさん懐妊中。お腹の子の父親は、近々開催予定の『ヒロシの弟or妹のパパは、いったいどこの馬の骨!? クイズ』の回答編にて発表予定です。お楽しみに!



ママさん「さぁ、今回は子育てを失敗しないようにしなくちゃ! 英才教育英才教育っ」



ヒロシ「子育て失敗したの?  いつの話?」



ママさん「(無視)さて、いかなる習い事をさせようかなぁ」



マルぼん「奥さん、最近は習い事とか異様に金かかりますですよ。それよか良い機密道具あるっす」



『わが子エディター』



マルぼん「未来の世界のフリーソフトなんです。『人体USBケーブル』でパソコンと妊娠している人をつなぎ、このソフトを起動させる。すると、胎内にいる子供の性別やら性格やら外見やら才能やらを自由にエディットすることができるんです」



ママさん「んま! さっそくやってちょうだい!」



ヒロシ「ねえ、失敗ってなにさ。失敗って」



『人体USBケーブル』でママさんとパソコンをつなぐマルぼん。



マルぼん「さぁ、これで胎内のお子様を自由にエディットできますよ。どんな子供にします?」



ママさん「性別は男! 将来はタレントデビューが見込めるほどの男前で、しかもその男前の度合いは時代が移り変わっても不変的な美しさ。誰にでも愛される性格で、どんなことでも瞬時にこなしてしまうあらゆる才能の持ち主!」



マルぼん「はいはい」



ママさん「あとは、時代の流れを見極めることができる才能! どんなに有能でも、沈みかけの船に乗っていたらオシマイだから、瞬時に己の乗る船が大船なのか泥船なのかを見極めることができる才能! これが一番重要!」



マルぼん「はいはい。よし。これで理想のお子さんが生まれるはずですよ」



 このやり取りから数年。いまだヒロシの弟さんは生まれる気配はありません。



ママさん「なぜ生まれないの? 早く生まれて、大金もちになって、私を楽して暮らせる身分にしてちょうだい」



 時代の流れを見極める才能を持つ彼は、『大沼家』という究極の泥船のようなファミリーに生を受けることを拒否しているようです。まさに命の奇跡。なんたる才能。



 マルぼんは『わが子エディター』の効果は絶大だと思いました。帝王切開しろとかそこらへんの突っ込みはナシの方向で。

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