不思議な友達登場

金歯「こちら、朕の家にホームステイ中のロドリゲス氏」



ヒロシ「ロドリゲス氏はなんで素っ裸なの? なんで灰色の肌なの? なんで目が大きいの?」



金歯「外見で人を判断する貴様最低」



ヒロシ「ロドリゲス氏はなんで、こんな奇妙なカプセルのなかで、横たわっているの?」



金歯「眠っているでおじゃる。外気に一時間以上触れると、ロドリゲス氏は溶けてしまうのでおじゃる。だからカプセルの中に入っているのでおじゃる」



ヒロシ「なんで眠っているの?」



金歯「起きていると牧場の牛の血を抜いたり、使用人の耳の裏に謎の金属片を埋め込んだり、モルダーの妹をさらったりするのでおじゃる」



ヒロシ「いいなぁ、金歯は。不思議な友達がいて」



 無言で自分を指差すマルぼんですが、ヒロシは無視しました。



ヒロシ「出してよ、不思議な友達をゲットできる機密道具だしてよ」




「おまえなんて友達じゃないでござる」の一言が怖くて、マルぼんは黙って機密道具を出すことにしました。



マルぼん「『フレンド湿布』。この湿布に来てもらいたい友達の種類を書くと、その友達が来てくれる。『不思議な友達』と書いて体に貼ると、不思議な友達が家に来てくれるわけさ」



ヒロシ「なるほど。ではさっそく『不思議な友達』と書いて…ペタッと。これでどうかな」



ママさん「ヒロくん、新しいパパよ! 紹介するから部屋に来なさい」



ヒロシ「またぁ?」



ママさん「キャー!!」



???「大きな声をだすな!!」



 絹を裂くようなママさんの悲鳴を聞いて、マルぼんたちが部屋を飛び出ると、小さな女の子用のピンク色のファンシー靴下以外は生まれたままの姿の男が、日本刀を持ってママさんに詰め寄っていました。傍らには、おそらく紹介されるはずだった新パパさんの惨殺死体が。



男「チャーリー!!」



ヒロシ「ぼ、僕のこと!?」



男「そうだよ、私だよ。シーザーだよ、、キミの盟友のシーザー!! キミを助けに来た!!キミは籠の鳥!! 私は宇宙!! 私は無限!!」



マルぼん「よかったね、本当に不思議な友達ができて」



ヒロシ「不思議な友達(本物)なんていらないんだよ!! 本物は不味いって!!」



男「体という名の籠から、魂という名の鳥を解放するのだ!!」



 ヒロシに向い、日本刀を振り上げる男。マルぼんは『フレンド湿布』の効果は絶大だと思いました。

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