味
今日はママさんはおでかけしていません。だから、久方ぶりにまともなごはんがでるかと期待してみれば。
ヒロシ「なんだ。今日の晩御飯も硬いパンと泥のようなスープだけか。
もぐもぐ。うう。味がない。味がないよう」
マルぼん「そんな時はこれ!『ランダムふりかけ』」
『ランダムふりかけ』はなぜか無限にでてくるふりかけ。
かけるとどんな食べ物にも味がつき、その味は使用する度に変化するのです!
ヒロシ「うひょ! これなら硬いパンを飽きもせずに食べることができるね!」
と、そのとき。電話がかかってきました。
ヒロシ「もしもし。僕ヒロシ」
ママさん『ヒロくん…おかあさんよ。おかあさんね、もう帰らないから』
男の声『おい、早く行こうぜ、うどん子』
ガチャ。ツーツーツー…
ヒロシ「……」
無言でパンを食べ始めるヒロシ。
マルぼん「ふりかけつかわないの?」
ヒロシ「へ? もう使ったんだろ。味がするよ…しょっぱい味が」
人間には涙という名の調味料があると、マルぼんは知りました。
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