平和のためなら女房も泣かす

 平和な世界を築くためならば、傷害も辞さない、殺人も辞さない、戦争も辞さない、人類滅亡も辞さない女。その名はルナちゃん。兵器の存在は(特定のごひいき国の所持しているもの以外は)断固として許さないルナちゃん。「争いの原因は武器にあり。武器を作るやつをなんとかする!」と、昨日は米軍基地、明日は死の商人の秘密基地。そして今日は微笑町の包丁を製造しているメーカーへ!!



ルナちゃん「人殺しの道具になる包丁を作るなー作るなー」



メーカーの人「悪いのは包丁じゃなくて、包丁を悪事に使うやつだろうがー」



ルナちゃん「聞く耳を持たないわね。平和を愛さぬ悪の使途め! 腐れ外道め! でも安心。マルぼんからがめてきた、武器を消滅させる機密道具があるわ。これを使って、包丁を消す!」



 しかしこの道具。対象の物に近づいて使わねばなりません。包丁のしまわれているところは、メーカーの男性社員がいて入れそうもないです。



ルナちゃん「仕方ない」



 ルナちゃん、おもむろに服を脱ぎだして



ルナちゃん「汗ばむわぁ」



 色仕掛け開始。しかし男性職員は「なにしてんだこいつ」という反応。よかった! ロリコンじゃなくて!



ルナちゃん「むせるわぁ」



 焦って、さらに服を脱ごうとしたその瞬間。ルナちゃんの体がいきなり変化。胸がしぼみ、代わりに下半身の一部が膨らみ、全体的に大柄になり、肩幅が広くなり、喉仏が隆起し、髭が生えて、声は野太くなり……ようするに男体化! 



ルナちゃん「こ、これはどういうこと!?」



マルぼん「機密道具の力で武器が消えたんだな。女の武器が」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る