シャレになんないよロックンロール

マルぼん「あ。貴様! そのジュースを飲んだな」




ヒロシ「え、ダメだったの?」




マルぼん「それは『ダジャレ現実化ジュース』。飲んだ人がダジャレを言うと、そのダジャレが現実になる機密道具だよ」




ヒロシ「ダジャレが現実化?」




マルぼん「そう。『ふとんがふっとんだ』と言ってみな」




ヒロシ「ふとんがふっとんだ」




ぶわっ。ヒロシの部屋にあったふとんが、まるでツバサを持っているかのように窓をぶち破り、吹っ飛んでいきました。




ヒロシ「なるほどな。これはなかなかいいじゃない。……よし!」




マルぼん「どうしたの?」




ヒロシ「これで、いつも僕を人間扱いしないナウマン象を仕置きしようかと思って」




ナウマン象「なんだ、俺様を呼んだのか!」




ヒロシ「ナウマン象」




ナウマン象「あ?」




ヒロシ「キミはきみが悪い」




 その瞬間、ナウマン象の体に異変が。腕とか足とかがたくさんになり、ツバサが生え、周囲にたくさんのハエがたかり、とにかくきみが悪い返信を遂げたのです。




ナウマン象「モウオヨメニイケナーイ!」




ヒロシ「あははは。やった。やったよ。あははは」




パパさん「おい、ヒロシ。デジカメ買ってきたぞー1枚どうだー」




ヒロシ「あ、お願いします。今なら、最高の笑顔が撮れると思いますし」




 ヒロシ、ピースサインをしてカメラに向かい




ヒロシ「イエーイ!」




 最高の笑顔でポーズを決めました。






 その夜、ヒロシは急死しました。遺影には、「イエーイ!」とポーズを決めたときの写真が使われました。なにせ、最高の笑顔だったので。




 マルぼんは『ダジャレ現実化ジュース』の効果は絶大だと思いました。


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