PIYOPIYO
子供「ぎゃー!!」
ヒロシ「あ! 通りすがりの子供が、うちの庭に生えた巨大食人植物に捕食された」
マルぼん「庭の手入れをしていないから、雑草が生えて、紆余曲折を経て進化して、こんな悲劇が起こるんだ! きちんと手入れをしろ!」
ヒロシ「でも、でも近くのマンションは、住民がなにもしてねえのに、植木の手入れもきちんとされているよ」
マルぼん「あれは、マンションの管理人さんとかがいて、がんばっているんですよ」
ヒロシ「ボクの家にも管理人さんがいればいいんだ。未亡人で、飼い犬に亡き夫の名前をつけたりしている美人の管理人さんが」
マルぼん「夢がかなうといいだっちゃね」
ママさん「ヒロくーん。中村さんが来られたわよー」
中村「やぁ、ヒロシくん」
ヒロシはついこの間、「悪魔の煙を吸い、悪魔の水を飲む背徳者め!」と叫びながら、ナウマン象をカッターで刺すという事件をおこし、現在保護観察処分の身。中村さんは、そんなヒロシの保護司なのです。
中村「最近、学校へは?」
ヒロシ「えっと、1週間に2日くらい」
中村「がんばっているね。今度は、3日を目指そう。友達は?」
ヒロシ「あまり…」
中村「どんまいどんまい。先は長い。先は長いよー」
機密道具の力など借りずとも、ヒロシには、既に己を管理してくれる人がいました。本当にほしいものは、案外近くにあるもの。だから人生は面白い。マルぼんは、星を見上げながらそう思いました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます