ヒロシ、永遠の寝坊

救急隊員「奥さん、しっかりしてください!」



 かけつけた救急隊員によって病院へと運ばれる母さん。全治3ヶ月の重傷です。



 悲劇の始まりは、朝。何度声をかけても、けして布団から出ようとしないヒロシに腹をたてた母さん。無理矢理布団をはぎ取ろうとしたのですが、逆上したヒロシは刃物のようなもので母さんを攻撃してしまったのです。



「母親を殺人未遂」という重い十字架を背負ったヒロシは、警察でしこたま怒られて帰宅。さすがにしょげてしまいました。



ヒロシ「自分では起きられないし、どうしても布団をはぎとってもらわないとダメなんだ。でも、僕の体は布団を奪おうとするもの対し、無意識で反応してしまうし…なにか良い機密道具ないかな?」



マルぼん「あることはあるけど…注文しないとなぁ」



ヒロシ「注文しておくれよう」



マルぼん「ようがす。ほかならぬヒロシくんのためだ。んじゃ、この注文伝票に一筆、サインをおねがいしやす。あと実印も!」



 ヒロシは喜び勇んで、注文伝票にサインをしました。マルぼんは「注文してくる」と言って外出。



チンピラ「起きろや、ごらぁ!!」



 翌日、なんの許可もなしにヒロシの部屋を入ってきたチンピラ風の男が、眠っていた僕をたたき起こしました。チンピラの語る衝撃の事実。



ヒロシ「マルぼんが、借金!? しかも逃げた!?」



チンピラ「おのれは、あの怪生物の保証人になっとるんや。ほれ」



 チンピラが見せた借用書の保証人の欄には、たしかにヒロシのサインが書いてありました。実印も押してありました。あの注文伝票は、借用書を偽装したものだったのです!



チンピラ「金目のものはいただいていくで」



ヒロシ「ぼ、僕のギャルゲーコレクションが! パソコンが! 漫画が!」



チンピラ「これもや」



 寝床にいたままだったヒロシから、布団まではぎ取るチンピラ。



 は!? マルぼんてば、まさかこれを見越して…!? やったー! 友情フォーエバー!!



チンピラ「あと、臓器な」

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