拍手されたい恋だってしたい歌やお芝居もしたい


「一生に一度でいいから、たくさんの拍手をこの身にうけてみたいよ」とは、最近のヒロシの口癖。



ヒロシ「でも、そのために努力はしたくないんだ」



マルぼん「ゆとり教育が完全な失敗であることをマルぼんは悟ったよ。今の君の発言で」



ヒロシ「なんの努力をしないでも、たくさんの人たちからたくさんの拍手を浴びることができる機密道具だしてえ」



マルぼん「『拍手喝菜』。この野菜を食べれば、お望みのとおり、なんの努力もなしで惜しみない拍手をその身に浴びることができるさ」



ヒロシ「いやっほう!」



『拍手喝菜』を生のまま、バリバリもりもりむしゃむしゃくしゃくしゃぬちゃぬちゃもぐもぐねちゃねちゃぐっすんおよよもぐもぐむしゃむしゃむしゃと食するヒロシ。



ヒロシ「実は明日はマラソン大会なんだ。『拍手喝菜』を食べた僕はきっと、トップで華麗にゴールして、表彰台の上で拍手を浴びるに違いないよ」



警察「あ!」



ヒロシ「はい?」



警察「ついに見つけたぞ、反政府テロ組織『まじかる☆ぶれいど!』の大幹部・暗黒四天王の1人である

ボンソワーレ黄泉比良坂! 逮捕ー!! 逮捕だぁ~!!」



ヒロシ「いえ、人違い……」



警察「逮捕ー!!」



 ようやく逮捕された暗黒四天王のボンソワーレ黄泉比良坂は光の速さで死刑が決まりました。死刑の行なわれる微笑町駅前の虹の広場には、『まじかる☆ぶれいど!』のテロ行為によって大切な人を失った人々が集まっていました。ギロチンでボンソワーレ黄泉比良坂の首が宙に舞った瞬間、一斉に拍手がおこりました。拍手どころか、スタンディングオベーションまで。



 マルぼんは『拍手喝菜』の効果は絶大だと思いました。

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