全滅


 目の前にいたのは、背中に真っ黒い大きな翼を生やした、、、恐らく女神族だろう。

女神族は戦争に参加していない、俺は神だから参加していないと思っていたが

その考えは、見た瞬間に違うと確信した。


「なにが女神だ、魔神だろ」俺はそう呟いた。


何故なら、その女神、右手に魔物の生首、左手には人間の生首、口元は血だらけ、

ワンピースが血で真っ黒、体に張り付いている。


「貴様ら、異世界転生者か?」


女神が言葉を発した


その瞬間、大勢のクラスメイトが倒れた。

倒れた理由はすぐ分かった、自分にも襲ってきた、殺気だ、どう足掻いても死ぬとしか思えなかった抗わずに倒れようかと思った時、


「意識を持って!負けるな!」


と、テレスが言った。


その言葉に続けて、一ノ瀬が


「そうだ!あきらめるな!」


少し、驚いた表情で、「殺気を消すのを忘れていた」


その直後、自分達に襲っていた殺気が消えた、

意識を保っていたクラスメイトは一斉に座り込む、テレスは立って女神を睨んでいる。


そして女神は「異世界移転者か、くだらん」


「何がくだらんのだ?」


「貴様らは、異世界転移者を呼び魔人族との戦争を終わらせようと考えたのだろ?だが、呼ぶなら異世界転生者でなければ無意味だ」


「なぜお前が古代魔法書を知っている!」


「分からないのか?」と嘲笑う女神、そして


「面白い事を思いついた」と、ニヤリと笑う


次の瞬間、幾多もの魔法陣が現れ、座り込んでいたクラスメイトが消えた…。


 「なッ!貴様ぁぁぁあ!!!」


テレスは怒り、魔法を発動させる


「我の命と引き換えに、目の前の敵をっ」


テレスは詠唱の途中、女神の攻撃を受け胴体から、血を吹き出し倒れた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


きずくと、俺は奈落の上にいた。


 「ここは…」


俺は何もできず落下‥


光が小さくなっていく、ずっとずっと続く落下

永遠に落ち続ける、どうすることもできないまま落下する。

魔法を試したが意味がなく、助けてと叫んでも同じ。


 「死にたく…無い…」


 やがて俺は気を失った


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 目を覚まし体を見た、無傷だった

 上を見上げたが光は届いてない

 周りを見た、所々で光ってるものがある

 それは魔道具だった、魔力を注ぐと発光する。


 奈落を探索するには必要だとバルナチヤ国が作ったと、言っていた。

 ここは魔力が凄く多く、充満しているので魔道具が反応している

 貰っておこう。


 しばらく探索した


 ここは、国だった。

 人はいない。ただ、落下した人、巨人、エルフ、人獣、魔人、魔物の死体が山ほどあった。

 俺は今、玉座の間にいる、玉座の近くに本が落ちている。

 俺は手に取り読んだ。それは本ではなく記録だった。

 そこには、この国が奈落に落ちてからの出来事が事細かく書かれていた。

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