始まりの災厄

第1話 赤色の月


某日 某所 某夜


雲一つ無い夜。


星と月がとても見える日。


そして月が赤色に光っていた…


俺が住んでいる街は燃えていた。魔物達が襲撃しに来たのだ。


俺は母さんと父さんと三人で必死に逃げた。周りから悲鳴と「死にたくないよ…助けて」などの叫び声や倒れている人達。


後から追いかけてくる魔物に恐怖を感じた。逃げないと死ぬということしか頭にはなかった。「ハァ....ハァ...」と息が切れてきた。


俺の体力の限界が来たのだ。俺は止まって死ぬしかないと思った。走っている途中で父さんは止まってこう言った


「お前は強くなって弱い者達を守れよ」


俺の頭を撫でて悲しそうな瞳でそう言った。父さんは俺達を守るために生命を捨てようとしてる事が俺でもわかった。俺は父さんに死んで欲しくないから父さんの足を掴んで泣いた。だけど母さんの手によって剥がされ、母さんは俺を抱っこして父さんを振り返らずに真っ直ぐに真っ直ぐに走って離れていった。


だけど魔物は追いかけてくる。俺は母さんに抱きつくしか出来ることがなかった…母さんを助けたいけど助けられない


魔物が放った弓矢が母さんの足を貫いた。母さんは俺を投げた。痛かったけど、そんな心配は出来なかった。母さんの脚からは大量の血が流れたいたのだから


「母さん....母さん...」


俺は母さんを揺らした。母さんは「大丈夫だよ。大丈夫だよ。母さんも後から行くから、先に逃げてなさい」と言った。だけど俺は怖かった。母さんがどこかに行ってしまうのかも思ったからその場から離れる事が出来なかった。


「速く行きなさい!!!」


母さんは怒鳴った。普段怒鳴らない母さんが怒鳴った。俺はこの時察した、母さんから離れて行ってしまうけど母さんは何処かで絶対に見てくれると__


だから俺は立って母さんを振り返らずに真っ直ぐに前だけ見て走った。息が切れてるなんて知らない。


母さんと父さんが守ってくれな生命を守るために俺は走った…だけど体重くなって魔物達に追いつかれてしまいそうだ。


そして走っている途中で魔物が打った弓矢が俺と心臓に刺さった。


力が入らない。俺はここで死ぬんじゃないか…


神でも悪魔でもいい。この魔物に罰を与えてください。人々に災厄をもたらしたこの魔物に死という名の罰を。


と願ってしまった


チリーンという鈴の音に似た音が聞こえた…そして目の前には黒色のフードをつけた人が立っていた。そしてその人は何かを唱えて目の前にいる魔物達を首が吹っ飛んだ。


だんだんと意識がなくなっている時にフードの者に言われた。


__「君は私と契約して生きなさい。君がもしも困った時、私を呼びなさい…私の名前は___」


最後を聞く前に俺は意識が飛んでいた。





そして街を襲った何日も過ぎた頃


俺は目を覚ました…病院のベッドの上で目が覚めた。


そして医者が来てこう言った


「心臓を弓矢で貫かれたのに死ななかったのは奇跡だな」と


俺も驚いている。そしてフードの者も気になるが一番気になるのは


両親の事だ


医者に両親のことについて聞くと。


両親は魔物に殺されたと言われた。俺は悔しかった…両親を魔物に殺されたのと俺にその力が無かったことに足して怒りと復讐と悔しさが湧き出ていた


そして誓った。俺は魔物を全て倒し


魔王の降臨をさせない事を。

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インフィニティ 黒川 兎 @rnoka2003

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