Ep. 15立○起動○置

〜前回のちょこっとあらすじ〜

・オークのチートは夕日金銅オリハルコン

・しかし何故か倒せちゃった

・刻印魔術、スタート!


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「うーん、こんな感じかな?」


「器用だね。何になりたいとか、将来の夢みたいのって何だったの?」


「そうだな、、、建築士だったかな?そういうツヴァイは?」


「うーん、取り敢えず魔術師学校行ってから決める、みたいな感じかな?」


肝心の刻印の出来は、、、まぁまぁかな?なれない作業だしこれからも練習していこう。まぁ、手は器用な方だしすぐできるんじゃないかな?


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水がピチャン、と滴り落ちる音が聞こえる静まり返った洞窟の中。


「バーレイ様、儀式方陣が完成したことをここに報告します。これで、これでやっと為すべきことが成せるのですね。」


「あぁ、そうだ。やっとだ。ついにあの力を手に入れられる。そうすれば、我が派閥が貢献したことは揺るぎのない事実となり、天神様に認められるだろう。セインにも伝えとけ。もうすぐ時が来ると。」


「はっ。わかりました!」


「ふふふ、、、若き《世界》よ。この世の真実を前にしてその身を震わすがいいッ! ハッハッハっハッハッハっハッハッハ!」


その嗤いは孤独な洞窟に低く、響き渡った。


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訓練場である裏山で、一時の静寂がその場を支配していた。今は、座線を組んで気を集中させてる。


「そう、そのまま。外に伸ばすような感じ。ゆっくり。」


今までは体から離しての具現化が限界だったけど、色々と使ううちに慣れてきたので、今度は腕のように伸ばしてみようということになった。

スキロスの黒い粒子が段々外に向かって伸びてゆく。


「ぷはぁッ! はぁ、は、、これ結構疲れるな、、、」


スキロスの身体強化で思考能力増強を掛けてるけど、それでも集中が切れてしまう。当然、具現化の途中だった黒の粒子は霧散してしまう。


「やっぱり難しいのかな。健二だからすぐできるかと思ったけど、、、」


「流石に全部すんなり出来るわけないよ。」


なんかまだコツがつかめてない。できるような気がするんだけど、、、


「イメージが大事よ。事象を鮮明にするの。」


鮮明にする言うたって、、、確かにイメージさえできればコツが掴めそうだが。

今度は某異世界アニメのペ○ルギ○スを連想する。いつもどうり黒の粒子が広がる。それは段々と形を成してゆく。


「すぅ、、ハァ、、、、、スゥ、、」


深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。そして頑張って集中する。


「んんーーー!出来た!」


背中からは黒い腕のようなものが4本生えている。もちろん、自由に動かすことだて可能だ。これからはこの4本で色々試すのか。


「んんー、、、それぞれ能力値が違うみたいね。興味深いわ。」


レナさんが4本の腕をそれぞれ見ている。その左眼には景色の代わりに無数の数式の羅列が写り込んでいる。スキル《叡智の目》ってこんなことも出来るんだ。早く制御できるようになろう。


「能力値?なんですか、それ。」


「動きの速さ、攻撃力、防御、等の数値よ。ツヴァイの剣にもあるわ。」


レナさんによると、4本のうち2本は攻撃、防御よりで、もう2本は素早さよりらしい。いや、攻撃よりはわかるけど、素早さよりの2本はどうやって使うの、コレ?


「素早さ重視の腕って使い道なくない?ろくに防御もできないし。」


「うーん、たしかにあまり使えないかもしれないわね。落ちたとき、とっさに捕まってぶら下がるくらい?」


「ま、なにかに使えるよ、きっと!ボクの時もそうだったし。」


何かに捕まる、か〜、、、。あー、何に使えるかな〜?気に捕まってぶらーん、ぶらーんと、、、


「あ、、!」


「どうしたの?なにか思いついた?」


「うん、めっちゃすごいアイデア。多分驚くよ。」


「ほほぅ、どんなアイデアを思いついたのかな?驚かすことができたら、今晩いいものを作ってあげる。」


お?言ったな?


「ゲフン、さて、そのアイデアとは、、、立体○動装置だ!」

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