Ep 12. 2級 プラズマ・ランス

まちに待った朝が来た。


「あーーーーさだーーーーー!」


「健二、うるさいよ、、、」


「あ、すまん。だけど今日の予定について考えると、、、」


「はいはい、まずは朝ごはんだよ。」


朝ごはんを終え、訓練場(裏山)に行く。今日はなんと、


ななななーんと、


昨日作ったレボルバーの試射だーーーーーー!(新しい電撃魔術も教わるが、試射に比べればそんなに重要じゃない、かな?)

まずは拳銃。回転式弾倉シリンダーを本体から一旦分離する。そこに昨日調合した魔術火薬をシリンダーの薬室に直接流し込む。その後に、蓋をするように球状の弾頭を入れる。本体にシリンダーをセットし、そしてガチャり、と|撃鉄(ハンマー)を降ろす。


「いくぞ、、、」


「うん、、、」


バアンッッーー!


「おおお、すごい!」


もう一回!撃鉄をコックする。


バアンッッーー!


「すごいね、健二!」


「ヤバイ、、予想以上の威力で驚いてるんだけど、めっちゃいい出来だよ!ライネルさんのおかげだよ。」


そんな感じで昨日調合した火薬の殆どを使い切った。


「あら、遅くなってごめんなさいね。」


「大丈夫ですよ。その分銃でいろんなこと試せましたから。」


「そう。じゃぁ早速教えるわよ。魔力操作はどれくらいできてる?」


魔術は高度になるほど魔力操作が大事になってくる。だから魔力操作ができてないと魔術が暴発してしまうことがある。


「もう大丈夫かな?一応確認してみよう。《我の智域をここに現せ》」



刑部オサカベ 健二ケンジ

職業:ーー


I 技能 I


基本魔術

Lv. 5

電撃魔術

Lv. 8

錬金術

Lv. 8

射撃手

Lv. 7

叡智の目

Lv.4

魔力操作

Lv.7


I アルカナ I


Rank Ⅱ No.0《愚者》


スキル:黒外套

    カタナ


「こんな感じかな?」


ステータス表示を霧散させる。


「大丈夫ね。多分。新しいのを教えるわよ?2級殺傷系魔術、《プラズマランス》よ。」


《プラズマ ランス》。収束した電気エネルギーを放つ電撃魔術。3級 《ライトニング》よりも破壊力があるけど、近〜中距離の射程しかない。《ライトニング》は遠距離狙撃にも向いている。


「基本詠唱は《荒れよいかずち 光の戦槌せんついとなりて そのみちを行け》なんだけど、、、正直、強力すぎて、ちょっとね、初めて使うときは暴発するかもなんだけど、、、」


「そこらへんは大丈夫です、たぶん。じゃあ、いきますよ、、、《荒れよ|雷(いかずち) ーーーー》」


呪文を唱えると、手にエネルギーが集まってくるのがわかる。それは収束した電撃に変わってゆき、、、


「《ーーーー 光の|戦槌(せんつい)となりて その|路(みち)を行け》!」


それは唱え終わると同時に放たれ、前方に設置されてる的を襲う。この的は《ライトニング》の練習で散々穴が空いていたが、


ドガッッーーー!


ついに倒れ、しかも勢い余ってその後ろの岩を削り、、、


「うわぉ、、、すごい威力、、、こんなんだったら銃なんかいらないじゃないか。」


「やっぱり2級は違うね。それにしても、今回は的にプロテクト術式を掛けておいたんだけど紙のように破っちゃったね。」


「すごい威力、、、初めてにしては本当によくできてるわ。これからは最適化の練習よ。」


《ライトニング》のときもそうだったが、魔力と結果のコスパを最適にする練習をする。これでようやく実戦で使える状態になる。

何十分か練習してると、周辺は穴だらけになっていた。それから、ほかの魔術の練習をしたりすると、お昼ぐらいになり、さすがに魔力も枯渇してきた。


「ふう、さすがに疲れてきた、、、」


「だいぶ上達したじゃない。あと二日ぐらいやってみましょう。焦るのはよくないから。」


「そうですね。急いては事を仕損じる、といいますもんね。」


「わかってるじゃん、健二。ボクお腹すいた~。早く戻ろう?」


午後はまた魔術火薬の調合かな?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る