Ep 4. 訓練と新たなチート

前回のちょこっとあらすじ


・ツヴァイと恋人関係になった

・貴族の金券感覚についてけなかった

・黒色火薬を作れるように(r


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「健二、少し落ち着こう、ね?」

「あ、ごめん、つい、」

銃オタとしての心がつい、はしゃいでしまった。

「火薬とは、どういうものなのかね?」

「うーん、簡単に言うと、爆発する粉のようなものです。」

細かく言うと、爆発detonationするのは爆薬で、火薬は燃焼deflagrationする。ま、細かいことは気にしてないけど。

「後で詳しく話を聞かせてもらえないかね?ただで、とは言わないが、」

「いや、これ、結構危ないので、人に話すなと言われてまして、、、」

「そうか、それは残念だな。ズルフ石は買うのか?」

「はい、とりあえず拳一個ぐらいのやつを」

「これかい、はいよ。千五百メルケだ。」

「はい、じゃ、マグニティスを入荷したら、言ってくださいね。」

「わかった。毎度ー!」


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ぐううううぅぅぅ

「健二、ボクお腹すいた」

「俺もちょうどそう思ったとこだ。なにか食べれるとこはないのかな?」

「そうだねー、あ!あそこいいんじゃない?」

ツヴァイが指したのは、露店のようなサンドイッチ屋だった。

「えーい、いらっしゃい!何食べる?」

「ボクは、、、ボカドサンドで。」

「なんか美味しそうだな。俺もそれで。」

「ボカド二個かい。600メルケだ。少しまけてやるよ。」

おお、それは嬉しい。

「ありがとうございます。じゃあ、これ、600メルケ」

「はいよ、ボカドサンド二個だ。」

「今日の訓練何やるとか聞いてる?」

「うーん、多分聞いてないと思うよ?ま、帰ればわかるし。」

「ん、そうだな。」

「お腹いっぱいになったー」

「ご馳走さま」

「午後の訓練もあるし、そろそろ帰るかい?」

「そうだな。楽しかったな、また来ようぜ。」

「うん、ボクも楽しかったよ。」


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帰りの道はいろんなことを話していたから、結構かかってしまった。

「母様、ただいまー。これから訓練始めるの?」

「そうね、準備はしてあるわよ。じゃ、こっちついてきて。」

「は、はい。」

ついて行ったとこは、屋敷の裏山的な場所だった。その山の中に、

「うお、いきなり開けた場所に来たな。」

「ボクが昔、母さんに魔術と異能を教わったとこだよ。残ってるとは思わなかったよ。」

「今日は感覚的なことメインになるかしら。魔術はルーン語を覚えないといけないし。」

というわけで、異能の訓練が始まった。

「まず、自分の中にある力を感じ取るとこから始めないと。血液の流れを意識してみて。」

俺は、言われたようにした。心臓。 首の動脈。 肺。

「うーん、難しいな。」

「あんまり喋らないで、集中が途切れちゃうから。」

集中途切れちゃだめって、まるで座禅だな、と思う。

10分位だっただろうか、ようやく何か血とは別に流れてるものが感じられてきた。

「これかな?」

「感じられた?なら、それをどっちかやりやすい方の腕に集めてみて。」

ちょっと、過程を飛ばしすぎん?動かし方とか、、、、、あ すんなり動いたわ。んじゃ、こうやって、

「左手は難しそうだな。右手かな?」

なんか右手が淡い紫色の光に包まれてきた。

「これは?」

「これが魔術と異能の基礎。これが健二の血中マナだよ。って健二、マナがどんどん濃くなっていってるんだけど?」

「俺もいつ止まるか分からん。どうすればいいんだ?」

「と、とりあえず、マナを中に引き込む感じで」

そうすると、光はだんだん薄くなって消えていった。これ、結構疲れるな。慣れてないからか?

「母様、健二の魔力量見てあげて。」

「そんなにすごいの?見た感じわかんないけど。」

「健二君、少し右手を借りるわね。」

何をするんだろう、と思いつつ、右手を差し出した。レナさん(お母さん)の手に力が入ったと思うと、手を通じて何かが自分の中に入ってきた。心臓がうるさく鳴っていた。

「母様、どうだった?」

「健二君、あなたホントにすごいわね。」

「魔力量はどのくらいあったんですか?」

「ま、私と同じくらいね。」

「ツヴァイ、それってすごいのか?」

「すっっっごいことだよ!魔力量だったら母様大陸一位なんだよ!」

「えっ、そんなに?!」

やれやれ、またチートが増えちゃったよ。ま、チートはあるだけ強いってことだし、いっか。

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