第3話 地震

部屋に戻ってきた翔太は考え事をしていた。

あの紋章が気になって気になって仕方ない。


これ…他の人には見えないのかな。

おっかしいなぁ。こんなに大きくて輝いてるのになんで誰も見えないんだろう。


そう考えてるうちに翔太は本当に眠りについてしまった。


翔太はまた夢をみた。

だけど今度は怖い夢ではなく展望台の時と同じ地球の外だった。


あれ…またここ?

俺ベットで寝てたのにどうやってここにきたんだ?


するとまた頭の中に声をかけてくる謎の声が…いや昨日よりはっきりしてる。


獅子座…レグルスの紋章に導かれし人間。

私の声が聞こえますか?


え…?

女の人の声?後ろを振り向くと1人の女の子がいた。

いや…女の子と言っていいのかは分からない。

しかし翔太の目の前にいる女の子は明らかに今の人類。いや、地球人とはまた違った種族に見えた。


…き、君は?


私は貴方の未来を知る者…っと言うのは嘘です。


は、はい?


実は私は貴方の未来を「変える」存在です。


そう彼女は僕に告白してきた。


未来を変える存在…。


はい。そうです。

正確に言えばこの後に起きる絶望を希望へと導き変える為未来から来た未来人だと思っていただければよろしいかと。


未来人と思ってよろしいかと…ってごめん

ぜんっぜん話についていけないんだけど

それってつまりどうゆうこと?君は未来から来たってことでいいのかな?

いや、流石に未来から来たって言われたってどうやって信用したらいいんだよ。


こう言って証拠がなければ彼女は未来人ではないと言える。


証拠ですか…。

では、1つだけ。

半刻後に西の街で大きな地震が起きます。

貴方なら西の街になにがあるか分かりますよね。


じ、地震そんなバカな!

そんな事有り得るかよ!


では、仮に地震が起きた場合は信じていただけますか。


あ、あぁ…わかったよ。


では、信じてくれたその後で私が何故貴方の夢だけに出てくるか。それを説明しましょう。


そう言って彼女は姿を消した。


お、おい!


自分の言葉で目が覚めた翔太は彼女の言葉を思い出していた。


西の街で地震かぁ…。

そんなのは絶対にない…あってたまるか。


だが、なんとなくではあるが心の奥が妙に騒つく気持ちになった。


その時 ゴゴゴっと地鳴りの音が聞こえて次の瞬間部屋全体…いや家全体が揺れてるのを感じ取って翔太は冷や汗をかいた。

あの少女の言っていたことは本当だった…。

そしてもう1つ絶対にありえないと思った事があった。康太の存在だ。


…西の街 はっ康太がいる街だ!


その言葉と同時に翔太は部屋を飛び出した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る