2018年7月16日 おじさんの祇園祭における勝利と敗北(うちわ編)
勝ちました。
そして、負けました。
まず、勝ちエピソードから。
おじさんは昨日、舞妓さんにお酌をしてもらいました。
日本という国での勝ち組の定義とは、舞妓さんにお酌をしてもらうこと、
とされているのでおじさんは勝ち組ということになってしまいます。
さて、私がどうやって成功者の道をひた走ったのかを解説しましょう。
祇園祭というのは何も鉾町だけで行われているのではありません。
八坂神社のお祭りであるため、祇園の方でもイベントがあるんですね。
宵々山の夜に祇園の歩行者天国にて、なんと500円で舞妓さんからエビスビールをいただけるというイベントが。
あまりのコストパフォーマンスに驚かれた方も多いでしょう。
成功者というのは、少ない投資で最大限の利得を得るものです。
15分くらい並んだっていいじゃない。
種火周回でもしていれば一瞬です。
さて、種火周回を3回ほどこなしまして、
500円玉を帳場のお嬢さんに渡しますと、
20メートルはあろうかという長いカウンターに通されます。
富士額の舞妓さんに券を渡すと、
しゃなりしゃなりとエビスを持ってきてくださいます。
あまりの美しさに逸る気持ちもわかりますが、
写真を撮るときにはきちんと許可を取りましょうね。
きちんとお願いすれば、ニコッと微笑んでくださいます。本物の営業スマイルです。
口角をはんなり上げると、舞妓さんはさっとエビスを渡してくださいます。
プラスチックに注がれたホワイトアンドアンバー。
私はそれを目で喉で鼻で味わいます。
舞妓さんはお忙しい。
私などに酌をしたらすぐに次の方のところへ向かわれます。
価値のある人の時間は貴重なのです。
その時間を数秒でも使わせていただけた。
その事実に麦酒の旨味も等比級数的に増加します。
カップを空にしたら、さっと席を次の人に譲りましょう。
成功者たる者、未練がましく席に残っていてはいけません。
そのくらいの余裕があってこその成功者です。
また、歩行者天国では映像の上映もやっています。
その名も天幕映画祭といいまして、毎年1日だけやっており、
アニメ版四畳半神話大系を手がけたヨーロッパ企画などが作品を出しています。
メインストリームからちょっと距離を置いたハイセンスが光りますね。
むしろ、こちらの方が京都らしいお祭りといってもいいかもしれません。
というのが、成功者のお話。
次に、敗北のお話です。
私、今年のアルファステーションのうちわを手に入れ損ねました。
アルファステーションというのは地元のラジオ局なんですが、
デザインのよさげなうちわを出しているんですね。
毎年、新風館という建物で配っていたのですが、
新風館が閉館し、どこで配っているのか分からなくなってしまったのです。
おかげで、探し回る羽目に。
持っている人は見つけても、配っている場所は見つかりません。
今年は異常な暑さだったために、日中動くことを避けていたせいもあって、
ついに手に入れられないという事態になってしまったのです。
来年は、アルファステーションに電凸してでも配布場所を聞いてやろうかしら、とも思っています。
おかげで、連続記録は止まり、ショボーンです。
しかし、いいこともありました。
綾傘鉾でオリジナルうちわをもらいました。
そして、何より、帰り道で男女カップルの修羅場を見かけました。
災い転じて福となす。人の不幸は蜜の味とはまさにこのことです。
そんな私はほっこりした気持ちで、伊集院さんのラジオを聴くことが出来そうです。
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