"H"排除(一体目)

 ハナノの運転する車にて。

「お二方、到着いたしました」

 三人は、8番エリアに到着していた。

「何もねえな。

「ええ、確かにね。ただのゴミ捨て場跡地よね。

 二人は既に確信している情報を元に、行動に移る。ヴァイスは索敵と司令(または指揮)を、龍野は実働を。

『龍野君、300m先に反応を6体検知。1体は例の黄色い機体、5体は骸骨頭よ!』

 H型とN型の混成だ。

『あいよ。グレネードの弾倉だけ、交換するぜ』

 マシンガンを立て、グレネードの弾倉を手早く交換する。

『面倒だ、ギリギリまで接近してから破壊する!』

 龍野は徒歩でサイボーグの群れに接近。

 そして距離が100m程になると、マシンガンを構えた。

『ヴァイス、狙いはこれでいいか?』

『いえ。高さはそのまま、向きは右に3度修正して』

『あいよ』

 指示通りに動き、信号を送る。

『撃つぜ』

『お願いするわね』

 そしてロケットグレネードを三連続で発射。

『どうだ?』

『反応は残っているわね。けれど、損傷甚大。そのままマシンガンで仕留めて』

 龍野は指示を聞き届けると、胴体を狙ってから引き金を引く。

 ちょうど5発だけ残して、N型は全滅した。

『黄色い機体の始末をお願い』

『あいよ』

 龍野はH型の前に立つと、足で機体を踏みつける。

「お前らには、恨みが山ほどあるからな」

 そのまま引き金を引き、弾丸を撃ち尽くして沈黙させた。

『終わったぜ』

 マシンガンを立て、マシンガン・グレネード共に弾倉を交換する。

『ところで龍野君。残弾は今、どのくらいかしら?』

『んあ? ああ……マシンガンが400と、グレネードが3だな』

『それでは、指示を飛ばすわね。騎士突撃槍銃アサルト・マシンガンの使用は、私の許可があるまで控えること』

 突然の方針変更に、龍野は疑問を隠せなかった。

『構わねえが……。いきなりどうしたんだよ。「魔力節約のために、使ってちょうだい」って言ってたのによ、お前』

 質問を受けたヴァイスは、憂いを含んだ声で返した。

『何となく、だけれど……嫌な予感がするのよね。幸い、魔力補給剤と予備の弾倉はコンテナの中に積んでいるわ。一旦5番エリアに戻って、補給をしましょう』

『ああ』

 龍野はハナノとヴァイスの二人と合流し、車でコンテナまで戻った。


「はい、先に渡しておくわ。何か起きても困るからね」

「ありがとよ」

「あと、ヘリにコンテナを輸送してもらうわ。本社ビルの屋上まで、ね」

「ああ。時間がかかるだろうから、移動しながらやろうぜ」

「ええ、そのつもりよ」

 予備の弾倉と魔力補給剤の受け渡しを始めとした準備を終え、二人は新たなる目標へと移った。



現在の龍野の撃破スコア……28体(28,000点)


騎士突撃槍銃アサルト・マシンガンの残弾(途中経過)

※再使用時まで、報告を一時停止する。


      マシンガン…… 200 + 200×3 発


      グレネード…… 3 + 3×2 発

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