第3話トン子の悲しみ
トン子は大勢の豚といっしょにトラックの荷台に積めこまれて
食肉処理場に運ばれていった。キイ―キイーという
悲しそうな悲鳴があたりに響いていた。
トラックの後続車の運転手は胸が詰まる思いがした。
豚たちはみな、自分がどんな
運命をたどるのか、いやというほどわかっていた。
「ブーブ君にお別れも言えずにこんなことになるなんて!
これを見ていると余計悲しくなる」
トン子はめそめそ泣いたりはしなかったが、しっぽに結んだ
赤いリボンをほどいて荷台の外に投げた。
風にとばされてリボンは視界から消えた。
それはつきあうことになった記念にブーブから贈られたものだった。
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