第5話 シュークリーム

 3歳になった。あれから無限収納から少しずつ放出している。食後のデザートにシュークリームやらエクレアなど我が家の食卓は少しずつ豪勢になっていっている。


「今日はママ、シュークリームが食べたいわ」

「パパは炒飯がたべたいぞ」


 すぐにシュークリームと炒飯を出してやる。最近わがままになってきている気がする。


「はい、ママ、パパ。私はママの手料理が食べたいな」

「でもママの料理より美味しいものをカタリナが出してくれるじゃない?」

「そうだな。もう料理しなくていいんじゃないか。働かなくても…」


 どんどんウルザとバルが怠け者になっている気がする。これはよくない。


「働かないのはダメ。税金が払えなくなっちゃう」

「うう、そうだよな。頑張るよカタリナ」


 うちは農家なので俺が出せばいいのだろうがそこには気が付いてないようだ。



 また戦争が近づいているらしい。近所の薬屋さんが言ってた。これはバルに生き延びてもらわないと。無限収納から武器防具を出そう。


「エクスカリバー!奇跡の鎧!」

「それはなんだいカタリナ」

「エクスカリバーは身体能力強化、切断力強化。奇跡の鎧は身体能力強化、回復力強化だよ」

「ほほう、それを装備して戦争に行けば活躍できるかもな。ちょっとそれを装備して狩りに行ってくる」


 バルは出かけて行った。バルが巨大なイノシシを抱えて帰ってきた。


「このエクスカリバーと奇跡の鎧はすごいな!力が何十倍にもなる!これなら英雄になれるぞ!」

「今日はイノシシ鍋ね。近所にもおすそ分けしましょう」


 今日はウルザの手料理だ。デザートぐらいは出してあげよう。

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