第26話 ウチのネタは新鮮だよ!

 えーきちは周りに海のない内陸生まれの内陸育ち(今は違うけど)なので、新鮮なお魚にあこがれて幼少期を過ごしてきました。(いつの時代だ?)

 皆さまこんにちは、美味しい刺身が食べたいえーきちです。(知らんて)

 本当に子供の頃は美味しい刺身なんてなかったですからね。海に行った時にイカの刺身を食べて感動したくらいですし。さんまの刺身なんて成人してから食べました。

 今の時代はそんな事はないのですが(田舎でも食べられる)昔はそうだったんですよ。回転ずし(それでもあった)に行くと、シャーベットのマグロの寿司が出てきたくらいです。

 川魚はよく食べたんですけど(地元は鯉の刺身が食べられる)、やっぱり新鮮な海の幸かなぁ。

 あー、のんびりお酒飲みながら刺身食べたいなぁ~。昔、伊豆で日本酒飲みながらつついた、タカアシガニのカニみそ、美味しかったなぁ……




   *    *    *


 えー、本日16日――日を跨いじゃったから本日ではないですけど、つばさ文庫小説賞応募用作品『セイギノミカタの味方』完結しました。

 今回は公開中にたくさんの方々が色々な指摘をしてくださって、公開しながらこんなにもたくさん修正したのは初めてです。

 表現は難しい。簡単にした方がいいところもあれば、表現不足の場所もある。それに自分ではわかって書いているので、どうしても書き残しも出てくる。

 これを自分で何度も何度も読み返して気づくのがベストなのですが、実際問題読めば読むほど内容が頭に入っているので気づきにくい。悪循環です。

 初めて読んだ方が、何で?と思った箇所があったのなら、そこは表現が不足している可能性があるんですね。

 物語を書くのって、今更ながら難しい。


 でね、公募作品はなにが大切なのか、って話です。

 これは皆さま色々な意見があると思いますので、あくまで私の意見としてこのエッセイで書いていこうと思っています。

 さて、出版社編集部はいったい何を求めているんでしょうか?

 文章力? 小説ですからね。

 表現力? 難しいですよね。

 誤字脱字がないこと? 耳が痛いです。

 これは最近、某出版社の新人賞の記事があったのですが、その記事によると新人賞の選考を通過させる基準に、今あげたみっつは入っていません。

 そんなの問題ではないんです。 

 今まで文章がとても素敵だと言われてきた作家さんが、新人賞を受賞したとします。その受賞作品がそのまま出版されると思ってますか?

 このWEB社会、調べれば色々出てきますが、そんな事はまずあり得ません。絶対に編集者様に直されます。文章も、表現も、もちろん誤字脱字も。

 そんなものは、編集部でもできるんです。作家に求めてはいません。

 では何を求めているのか?

 編集部は他に類を見ないアイデアやキャラクター、物語の展開を求めています。

 編集者様がなんで本を出版しないのか。その答えがこれです。

 みんなにウケる面白い物語が思いつくのなら、文章を直す側の人間が書いた方が上手く書けるに決まってます。そのアイデアが欲しい。そのアイデアを出した作家さんが欲しい。足りないものがあるのなら、編集部で育てます。そんな気持ちで選んでいるそうです。

 なので、誰が書いてもよさそうな、どこにでもありそうな話を、素晴らしい文章と表現力で書いたところで出版されることはないと思います。

 そこは出版社によっても違うとは思いますけど。


 ただ、誤解してほしくないのが、あくまで極論ですからね。

 文章力は誰よりもあった方がいいし、表現力だって素晴らしいものが心を打ちます。誤字脱字はない方がいいに決まってます。

 必要ないとは思わないでください。絶対に必要ですから。

 アイデアってなかなか上達しないですけど、こちらは意識して書けば書くほど上達しますし、人からも学べます。(これ重要)

 そうやってたくさんの指摘をいただいて、今回のつばさ文庫小説賞用の作品はよりレベルが高い作品になれたんだと思ってます。

 どれだけ感謝しても、感謝しきれません。

 

 さて、では今度はアイデアです。

 どこまで斬新なアイデアを出せるかですが、これは本当に不可能に近いと思います。なぜって、世の中の物語をすべて読んでいる人なんていないですから。

 昔、某出版社が盗作を大賞に選んでしまった事があるそうです。それも、別の小説賞で大賞を取った作品の盗作。(だったと思う)

 要するに、編集部も言うほどたくさんの物語を読んでいるワケではないんですね。

 なので、あとはなるべくほかに類を見ないと思われる物語を考えるだけです。

 題材もできるなら見かけないものの方がいい。

 私は昨年、七不思議を題材に物語を書きましたが、こういったありふれた題材は難しいんです。自分が既存の作品よりも面白いと思って書いても、出版社側は読んだことがない作品よりも過小評価します。

 面白いだけではダメです。死ぬほど面白くないと。(死にませんけど)

 キャラクターだって出尽くしてますからね。何を持ってきたところで、たいてい使われてる。異世界ファンタジー書いてる方は、出てくるモンスターや亜人間はそのほとんどが昔からのファンタジーのキャラクターです。

 いっそのこと、耳かきが主人公とか、めちゃくちゃなキャラを持ってこないと……話が書けんわ!

 ルンバを主人公で短編を書こうと思ったこともありました。

 ルンバの大冒険!

 お店から逃げ出した野良ルンバのお話。あるかな?

 なので、本当に自分を売りたいのなら、誰にも書けない話を、誰にも書けないキャラクターで、誰にも書けない展開をさせる物語を書くべきじゃないのかなぁ、なんて思います。

 あくまで私個人の見解ですけど。


 あと、アイデアをずっと温めてる人っていますよね。

 それ、大丈夫ですか?

 筆致企画に参加していて怖いのはネタかぶりです。誰かが先に同じネタで書いたらどうしよう?なんて、いつだって思います。

 大事に大事に温めてたところで、誰かが先に似たネタを公開してしまったらどこまで行っても二番煎じですからね。

 ネタは新鮮なうちに公開しましょう。後悔しないようにね。




   *    *    *


 はい、今回は『子供って物語をどうやって読むのかな?』を考えて公募作品を書いてみました。大人になって考える事と、子供の考えることは違います。

 いい意味で単純です。たとえばわかりきった敵とかでも、えーそうだったの?って驚いたり、やっぱりそうだったんだと得意げになったり。(これは昨年、奈月様に教えていただいた)

 単純にスゲェって思えたり、興奮できる物語を書きたかった。

 大人が読むとジレンマに苦しみそうな内容でも、子供はそんな事を気にしません。(や、気にする子だっていると思いますけど)

 主人公はセイギノミカタになりたい男の子。

 相棒は缶!

 よろしかっったら読んでくださいませ。


 セイギノミカタの味方

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054899916822


 来月からはもう一作、『私の指先ガーディアン』を公開します。

 セイギノミカタの味方とは全然違う話ですので、よろしければそちらもお楽しみに。 

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