第14話 光陰矢の如し

 カクヨムで活動するようになって、一年が過ぎました。

 皆さまいかがお過ごしでしょうか? えーきちです。


 私くらいの年になると、一年があっと言う間に過ぎ去ります。だいたいこれくらいの時期になって毎年思うのは、「つい二、三日前に年が明けたばかりなのに」です。

 友人と話をする時に出てくる『この前』といった単語は、実に五年以上前を指す事すらあります。

 まさに光陰矢の如し。

 気づいたら年末だったなんて事もしばしば。

 どうなの、この一年の短さは?

 小学校の頃なんて、待てど暮らせど次の休みが来なかったのに。


 人間なんて、寝て暮らしても起きて暮らしても、時間だけは容赦なく進んで行きます。誰もこの流れから逃れる事はできません。むしろ、そんな能力があったら欲しいくらいです。

 ただね、「時が過ぎるのは早いねぇ」と言いたい訳じゃないんですよ。


 皆さま、作品書いてます?


 年齢は公開していませんが、私は決して若くはありません。

 例えば生涯作家を胸に執筆活動をしたとしても、命には限界があります。

 死ぬ寸前まで文字の世界に浸っていたとして、私はあと何作物語を紡ぐ事が出来るのだろう? そんな不安が頭をよぎります。


 仮に全員の寿命が八十歳だとしましょう。

 私はこの一年で短長編含めて五作くらい書いています。書きあがっていないのもありますが。文字数にすると四十万文字くらいかな? これは決して多い方ではないと思います。

 一年で四十万文字、十年で四百万文字、二十年で八百万文字……

 一作十万文字で計算すると、二十年で八十作。

 私より二十歳若い方と同じスピードで作品を書き続けた場合、今現在から死ぬまでに、若い方よりも八十作少ない作品の数しか完成させられないんです。

 実際はこんな計算に何の意味もないのでしょうが、確実に言えるのは時間は有限であると言う事です。

 後で書くは通用しません。確実に作品数が減ります。

 書かない間も時間は過ぎていくのですから。

 

 ああ、年って切ないね。

 だからこそ今は、書きたいだけ書く。とにかく書く。可能な限り書く。

 一作でも一行でも、一文字でも多く書く。

 そんなスタンスでいけたらいいなぁと、常々思っております。



   *    *    *


 カクヨムで一年活動して学んだ事。

 ☆の数は必ずしも作品の面白さではないという事です。

 これはあくまで、自分自身の感覚なのでフワッとしていますが、カクヨム内には作品が面白くなくとも付き合いで☆を送る方が沢山いるんですね。別に否定はしませんけど。

 そう言った方々と仲良くすれば、面白くない作品でも☆百個くらいはいけるのではないでしょうか?

 ただ、そのような活動をしている方に、成長はありません。

 だって、面白くない作品を書いても絶賛されるんですから。

 自分が面白い話を書けていると勘違いしているんですから。

 最初の頃は羨ましくもありましたが、最近はあまり気にしないようにしています。

 そんな事でヤキモキするくらいなら、面白い話を書きましょうよ。と、言い切る方がいますからね。誰とは言いませんが。

 目から鱗でしたよ。自分は何でカクヨムで活動しているんだろうって、改めて考えましたよ。

 沢山の☆を集めにきた訳じゃないですから。

 その点、私は空気を読まないくらい正直に評価するので、☆一つが『面白くなかった』と誤解されそうで怖いです。

 面白くなかったら、そもそも読みません。面白かったから評価するんです。


 あと、自主企画で〇話まで読んで評価しますは、私に取ってほぼほぼ無意味かなぁと。これは、その企画を否定しているのではなく、その企画に参加されている方々を否定している訳でもありません。

 私に取ってそう言った企画は、最後まで読めたか読めなかったかの二択しかないという事です。

 それ以外の意見は必要ありません。

 だって、最終章で伏線回収しているのに、最初の数話で伏線の評価なんて出来ないと思いませんか? 何が伏線かもわからないと思いませんか?

 物語はラストシーンありきだと思っているので、今後はそういった企画に参加はしないと思われます。

 これもまた、人それぞれだと思いますが。



   *    *    *


 で、今年も性懲りもなくつばさ文庫小説賞に出す作品を書いています。

 もう何年になるでしょう。ええ、落ちまくってますよ。

 でも、初めて子供向けの作品を書いた時、凄く楽しかったんですよね。

 カクヨムで活動するようになり、同じ子供向けの作品を書いている方々と沢山知り合う事が出来ました。とても嬉しい事だと思います。

 中にはデビューされた方もいたり。

 去年に引き続き、沢山の応募作を読んで、「自分も負けていられない」なんて思いながら日々自作を見返しております。

 

 楽しいですよね、児童向け小説。

 毎年の事ですが、やっぱり安定して面白い作品を書く方というのはいるもので、今年も存分に楽しませて頂いております。

 私も頑張りますので、皆さま応援お願いします。


 と、自作の宣伝をブッ込んでみたり……


「神小セブンワンダーズ」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054889651679


 主人公の市川塔子ちゃんが選ばれて、神野小学校の七不思議――セブンワンダーズを探すという、単純明快なお話です。

 実の所、全然単純ではないですけど。

 この作品にはもう一人の主人公がいます。

 それが、トイレの花子さん。

 Wヒロインと、所々に挟まる夢と、個性溢れるキャラクターたちが紡ぎ出す、超絶スペクタクル現代ファンタジー(言いすぎ

 さぁ、アナタはこの結末を予測できるか?(なんてね


 八月からは芦沢中学校イラスト文芸部の部員たちによる、青春現代ドラマ「芦中イラスト文芸部 ものくろ!」がスタートします。

 こちらも合わせてどうぞ。



 以上、一年を振り返ってみました。

 こんな私とおつき合いしてくださっている、貴重な作家様方々。

 今後ともよろしくお願い致します。

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