　祖母が、テーブルを物で占拠してうっとおしい。

　しかし、実家の母などが空き部屋を物置にしてしまうのは、実は子供が一人立ちしていったので寂しいのだ、ということを聞いたことがある。

　祖母は、夫が亡くなったり、子供たちがそばにいないことで寂しさを募らせているのだろうか。

　じゃあ、あったかいムードで楽しく過ごせていたら、あの薬箱と眼鏡ケース二つとサプリメントと足の塗り薬、片付けてくれるだろうか。

　寂しいからであるのならば。

　広いテーブルが寂しさの象徴であるならば、そこを遊び場にすればいいのだろうか。

　人は寂しい。

　寂しさの中遊んで忘れる。

　遊ぼう。

　遊ぼう、おばあちゃん。

　今日は色占いをしてあげるから。

　楽しいよ。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい