第358話 話せばわかる。

 昨日、野良猫用に表に出しておいたキャットフードの器が空になっていたので、またいけないと知りつつ、おかわりをあげた。

 すると、午後、ごごん、となにか硬いものを引きずる音がした。

 出てみると、器が玄関の正面に移動しており、門に嘴細カラス、花壇の近くに白猫がいた。


 これ、どういうシチュエーションなのだろうか。

 器が移動しているのはきっとカラスのしわざだ。

 白猫は玄関の方へは来ていないし、カラスに挨拶している間にいなくなった。

 カラスは頭がいいというので、わたくしは説得したのだよね。


『こんにちは、カラスさん。猫をいじめないでね。猫を餌にしたり、つついたり、目をピーしたりしないでね』


 とテレパシーを送ったら、ぐあらぐあらとカラスが鳴いて、門の上から庭の柵に場所移動して、仲間と思われるカラスと鳴きかわしていた。

 うーん。

 野良猫に届く前にカラスに目をつけられてしまったぞ、わたくしのキャットフード。


 カラスと言えば、最近ゴミ出しに注意喚起がなされて、生ごみがゴミ袋から透けていると目の良いカラスに荒らされてしまうから、中に紙を敷くこととなった。

 カラスは視覚情報で物事を判断するらしい。

 カラスも餌がなくては飢えてしまうだろうけど、生ごみを散らかされるのは困るよね。


 ままならないなー。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る