第334話 父との確執のほどける時

 えと、まず父は、定年後田舎に一人で引っ越しました。

 農業を親類縁者に広めて、『百姓貴族』を目指してインフラを作っています。

 毎月、とれた作物を家族に贈ってくれます。

 で、今年の正月は白菜・大根・ネギその他、あんぽ柿や干し芋を持ってきてくれました。

 会社員だった彼は、搾取される労働は嫌いだから、人生でなにかしら形を残したいのだそうです。

 それで、一足遅いサンタクロースになって、わっせとプレゼントを運んでくるわけです。

 父の来る日は食卓が派手になりますが、父は母の愛だと言います。

 母は結婚をするまで恋愛に興味がなかったため、バージンで結婚しました。

 そんな母を大事にしている、父は良いなと思うわけです。

 小学3年生の時、内ももをなでてきて「なにしてるの?」って言ったら「感じさせてやろうと思って」とか言ってきたり、わたくしの第二次性徴が来たときは、首から下の産毛を男性用カミソリで全部そってしまい、じーっと体を見られました。

 嫌だと言ってもやめてくれなかった。

 それでわたくしは無力感でやるせない少女時代を送ったわけですが。

 今は「あなたのノーには力がある」とツイッターで取り上げられた言葉があって。

 それで大みそかから元日にかけて、支配的な父(わたくしの大事なものを捨てたり、勝手に私物化したりしている)に言いたいことをズバズバ言ってやったんです。

 そして、訪れた変化。


 壁に貼っておいたデジタル画を見て、父がなんと「なかなかいいものを持っている」と言ってくれた。

 しかし、アニメの絵はやめて風景画を描けとまた命令が下った。

 母はキャラクターものがいいというし、父は写真にとった風景を描きおこせというし、今優先順位を決めかねています。

 だってね、母はわたくしのキャラクターグッズを買ってくれるし、父は生まれて初めてわたくしの絵を認めてくれたんですよ。

 それまでは、制作過程の下描きを見て「こんなもの(ろくな絵じゃない)」と言ってモチベを下げてくれていましたが、命令されて絵を描くのはしんどかった美大時代でした。

 ちょっとわたくしは反抗期がない、と親に思われていましたが、内面は万年反抗期だったので、本当に腹立たしかった。

 けど、もう諦めました。

 復讐したり、無視したりしても解決しませんから。

 過去は過去として消えないけれど、許そう。

 許しがたいことではあったけれど、それを許せる自分が好きだし楽だから。

 暴力振るって脅したのも、暴言吐いて追いつめてくれたのも水に流そう。

 わたくしにはお友達ができた。

 なんでも話せるお友達が。

 だから、心落ち着けて新年を迎えることができました。

 ですから、出会ってくださったお友達に、感謝と尊敬を捧げます。

 これからもどうぞよろしくお願い致します。

 昨年、荒れていた心を救ってくださってありがとうございます。

 ご迷惑もおかけしましたが、つぐないは必ずしますので。

 大好きv

 いつまでもあなたのご多幸をお祈りしています。





 8

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る