第290話 ダイエット最終日。
今回も成功じゃないだろうか?
順調に体重は減り、これでめったなことで増加はしないだろうと思われる。
しかし、しんどい。
虫歯の治療中なので、ごしごしブラッシングしたら、歯肉がただれてしまい、ひどく痛む。
これでは野菜をよく噛めない。
胃に負担がかかり、もたれる。
ううむ……。
これは明らかな老化ではあるまいか。
ダイエットで痩せても、全然うれしくないぞと悩んだりする。
明日は歯科に行く。
決着をつけてやるのだ。
ふふふ……。
胃がむかむかしてよく眠れない気がしていやだなあ。
あ、皮膚を強くするサプリメントを摂ってみるかな! ビタミンCだっけ。
粘膜にいいのはなんだったろうか。
体をいたわらねばならない年齢になったのだなあ。
とりあえず明日は、ダイエット明けだからおかゆを食べよう。
シッダールタ王子も、断食明けにはおかゆを食べたらしいから。
でも、こんなに胃にダメージを感じたのは初めてだな。
やはり、歯は大事だ。
歯の一本が、命を支えてるんだ。
救いようのない虫歯ならば抜いてしまえと言った、過去の己をのろうが、しかたあるまい。
あのままでは浸食がすすむばかりだった。
寿命だな。
いやだけど。
いやなんだけれど、しかたがない。
年をとるとそういうことが増えるのだなあ。
眠れるベッドと夜露をしのげる屋根と壁があるだけ、ありがたいと思わねば。
そして、ペットなどというぜいたく品に、ひそかに感謝をささげねばなるまい。
おまえがいるから、生きていられるよ、ありがとう。
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