第176話 2020/02/07/金 表現、ということ。

 作品を描いていて、突如、頭の中が飽和状態になる。

 どうしようか。

 描きたいものはあるのだけれど、先へ進む前に立ち止まるべきだろうか。



 そう思う。



 ただ描くのは、描くこと自体が表現であろう。

 しかし、無作為に、無計画に行っているうちは、ただの表現。

 この作品のどこをどう、見せたいか、どう受け取ってもらいたいか、考えて作る、それも大切なことではなかろうか。


 描くのが先か、考えるのが先か。

 たぶん効率が良いのは考えてから作る方。

 しかし、表現は効率を考えて生まれるものでもない気がする。


 試行錯誤。

 考え、理論に基づいて、また試行錯誤。

 そして本番。


 この作業に、気持ちが萎えたり、冷えたりしなければ、楽なのだが。

 そういうビジネスライクは嫌いだ。

 好きに考え、好きに描いたらいいではないか。



 そう思う。



 そうして、それが積み重なって、別の場面で役に立つ。

 そういうものがいいと思う。

 何枚ものデッサンやクロッキーが、下絵の手を早くさせる。


 今はデッサン! 

 考えたら、また試行錯誤!

 これがいい。






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