第13話頭痛い……

 突然だが真守(書き手)は女性である。

 そんでもって昨日、

『未来のミライ』を観てきた。

 わかるわかる、と思いつつ観ていたけれど、若干わからない。

 四歳児の男の子って、激しいな。ひっくりかえって泣きわめくとか。

 わたくしも三つのときに経験しているはずなのだが、おかしいなー。

 おもちゃを散らかすとか、そもそも子供部屋があるとか、自分とは全然違うので。

 あかちゃんを大切にしないと、母からガツンとやられた。これは一緒。けど、次の行動が違う。

 主人公のくんちゃんは、泣いてわめいて身もだえする。ここらへん、違う。わたくしはかなしい気持ちを押しこめて、一生忘れないであろうトラウマになった。

 くんちゃんは多分、四歳児だった自分の事など、忘れてしまうのではないかと思う。

 途中、未来のくんちゃんが出てきて、四歳児のくんちゃんにあれこれお節介を言うのだけれど、それはそこから始まるストーリーが劇的だったから、忘れなかったということではないのか?

 ひいじいちゃんのこととか、未来ちゃんのこととか、憶えているのかいな?

 あれは夢だった……とか考えたりはしないのかな? うーん。


 なにがあっても、子供の世界の事。

 と、言い切るのは簡単。『おしいれのぼうけん』みたいに、夢の世界で冒険! という感じ。

 そこで振り返るのは、テーマ。「家族の絆」かな、と思った。

 未来ちゃんが、「あそこでだれだれがどうしなかったら、今のくんちゃんはここにいないんだよ」と語る。とても教育的。わかりやすい。

 *ネタバレします*



 名前が出てこないけど、くんちゃんのひいじいちゃんが、戦争に行って船で特攻やらされるっていうときに、船が事故に遭うのね。その話はOK?

 印象的だったのは、セピア色の風景の中、太陽に差しのばした腕が、ガッと拳を握る。俯瞰してその腕の持ち主は今、波間に浮かぶひいじいちゃんだとわかる。周りには爆破したんだろう、船の残骸がぷかぷか浮かんでいる。ひいじいちゃんは拳をクロールに変えて、背泳ぎで泳ぎだす。

 ここまで。



 ここがよかった。すごくカッコよかった。

 わたくし、そこばっかり頭の中でリピートしていて、若干物語をスムーズに追えない。

 それはまあ、その日、あとで熱中症になったおかげもあって。

 頭、ガンガンしてたっけ。なんでだったかな。もういいや。忘れた。(ことにしておこう。うん)

 事故で生き残ったひいじいちゃんは、あのとき『生きよう!』と決めたんだと思う。そういうガッツだったんだと思ってる。

 それを見た子孫が思うことといったら、『生きててくれてありがとう、ひいじいちゃん』だと思うんだけど、そこはくんちゃんが四歳児だということもあって、ポケーッとしてる。

 別にいいんだけれど、あの勇壮な姿になにも思わない? 四歳児ってそうだったっけか? 個人差あるなあ。


 思ったけれど、熱中症やった後だったので、誤解もあるかと思います。堪忍してください。死ぬかと思った。


 樫の木がインデックスになってるっていうアイデア、よかったなあ。

 昔から家にあって、建て替えしても家の中にあって、家族の系譜を見つめている。あ。なんかそういう話を書いてる方、いらしたな。

『カメリア』っていう作品で、カクヨムのユーザーさんで、遠藤孝祐っていう方で。妙に人を惹きつける方です。いじめちゃだめよ(フリではない)。

 樹木という生き物が、長い年月をかけて、生きて、死んでいく主人公を見守る、のような。アイデアの根本が似ている。

 物事を見つめる目が似てる。それは、価値観というか、人生観そのもの。

 ああいうセンス、いいよね。深い目をお持ちだと思う。

 拝読した当時、ブルーライトに目をやられながらも、マジ泣きした。まるで純文学なんだもの。細田守監督と似た文化を共有なさってきてるんじゃないか。そんなふうに思いますマル

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