第2話
錆臭い更衣室に布が擦れる音が響く。
「こ、ここからどうするんだ、、」
「どうもこうもないよ、続けてよ。」
頬を赤く染めながら行為におよぶ学生が2人
男はもじもじしながら。
女の方は少し息を切らせ気味だ、
「本当に俺なんかでよかったのかよ、、」
「仕方ないでしょ!君しかいないんだから」
「わかった、続けるぞ?」
「早くしてよ、バカ」
そう言って男はまた一つコルセットの
紐を外した。
「何で、俺なんだよぉ!」
この一人称が俺のいかにも童貞そうな
童貞の名前は石川遊、名前とは裏腹に
そういった女遊びは苦手というより
一切合切縁がない男である。
「仕方ないでしょ!ほかのみんなは片付け
で忙しいんだから。ほら、さっさと紐
外してよ!苦しいんだから!」
今コルセットを外されている女性の方は
稲葉ひかり、まぁ、いかにも電光石火な
攻撃をしそうだが、いや、たまにするが
恋には奥手奥手の純情乙女である。
「ったく、ちゃんとコルセットの下は
Tシャツなのに何恥ずかしがってるのよ、
全くヘタレてんだから」
「しょうがないだろ、でも一応こうして
外すには外せてんだから俺はヘタレの
カーストの中では高い方なんだよ!」
ようやく紐をほどき終わり安堵してる遊を
弄るひかり、お互いの頬が赤いのは
きっと演技後の暑さだけではないだろう。
「何が暑さだけではないよ。さっさと
片付け手伝いなさいよ、」
「えっ、見えてんの赤崎さん俺の頭の中見えておりまするの?!!」
「敬語の使い方がなってないようね
いいわ、一から勉強し直すわよ」
「お前との勉強会マジで鞭とか使うから
嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
そうやって綺麗に蒼紫がフェードアウト
していったのを見届けた2人は
「よし、着替えるか」
「そうね、じゃあ向こう向いてて」
「了解」
といかにも付き合ってる風な会話を
交わすのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます