第6話 【新婚生活】~高梁麻美の場合~

 私の名前は、高梁麻美です(正確には、麻美の中に居る人物がメインです)


私の中には、もう1人、人格が存在し、私の無意識下でその人格が活動をする”らしい”のですが・・・・・・。

(この人物の物語は、いずれ、別の作中でお話させて頂きますので、どうぞ宜しくお願い致します)


 何せ、無意識下なので、そのときの記憶はないし、何も覚えていません。

そんな感じのお話となっております。


「あなた!ホントに急な事でごめんなさい」


麻美は言った。


「いや、いいよ!家の用事なら仕方ないさ、のんびりしておいで」


夫は言った。


「お家(魔界)の事情で1週間ほど、いい?」


麻美(の中の人物)は言った。


「ああ、ゆっくりしてくるといいよ!」


夫は、そう言った。


「体とか壊さないでね?」

麻美は、夫に言った。


「大丈夫だよ!1週間くらいなら」

夫は言った。


「それじゃ(魔界での)実家でのゴタゴタが片付いたら、すぐに戻って来るからね★」


麻美の中の人物がそう言った。


「じゃあ、僕は仕事へ行くよ!」

夫が言った。


「はい★行ってらっしゃい♪(手を振って見送る麻美)」

           ・

           ・

           ・

<魔界>


「姫!」


側近の魔王が言った。


「どういう戦況?」


麻美を依代としている、闇姫が言った。


「一進一退ですね!」


側近が言った。


「反乱分子の首謀者は?」


闇姫が言った。


「それが、まだ・・・」


側近が言った。


「そう・・・何か分かったら、連絡して!」


闇姫が言った。


「姫は、どちらに?」


魔王が言った。


「城に居るわ」


闇姫が言った。


「分かりました」


魔王が言った。


「しかし・・・姫も憐れだねぇ」


下級妖魔たちがそんなことを言う。


「不憫やねぇ」


餓鬼(グール)たちもそんなことを言った。


「とにかく1週間“誤魔化す”しかないね」


下級妖魔たちが言った。


「私に何を誤魔化すって?(にこにこ♪)」


闇姫が問いかけた。


「ひぃ――――――!!(>_<)」


餓鬼たちが、驚いた。


「い、い、い、いつから、そこに―――――!!」


下級妖魔は、飛びのいて言った。


「ねぇ?何のこと??ズゴゴゴゴゴ・・・(地響き)」


闇姫は、イライラしている。


「な、な、な、何でもないですよ!」


餓鬼たちは、知らんぷりを決めこんだ。


「お、俺・・・よ、用事が・・・」


妖魔たちは、そんなことを言って、その場を去ろうとした。


「フリーズ!(呪文)」


闇姫は、呪文を唱えて、妖魔たちを動けなくした。


「ぴきっ!(凍った)」


妖魔たちは、氷の中に閉じ込められた。


「あわわわわ・・・・・・」


餓鬼たちは、恐怖した。


「もちろん・・・あなたは、説明してくれるんでしょ?」


餓鬼たちは、恐怖で動けない。


「は、は、は、はい―――――(硬直)」


餓鬼は即答した。


「誤魔化すって、どういうこと?」


闇姫は、再び、問いかけた。


「じ、じ、じ、実は・・・・・」


餓鬼は、かいつまんで、闇姫に報告をした。


「ふ~ん・・・そういうことだったの。私にココ数日間、“嘘の主人の様子を教えてた”んだぁ?(クスクスッ★)」


闇姫は、口では優しく言っているが目は、笑っていない。


「い、いや、だ、だって・・・そ、その・・・」


餓鬼たちは、しどろもどろになって、闇姫に説明をしている。


「そんなに見せられない内容なんだ?(にこにこ♪)」


闇姫は、だんだん怒りをぶつけて来た。


「あ、い、いや、そ、その・・あの・・(恐怖)」


餓鬼たちは、だんだんと恐ろしくなって、逃げ出したかった。


「で、本当はどうなの?(にこにこ♪)」


闇姫が真相を聞きたがった。


「あややや・・・み、見ない方が・・・」


餓鬼は、それを闇姫が見たら、”終わる”と思って、見せるのを拒んだ。


「うるさいっ!!」


呪文は唱えてないが、闇姫の吐息だけで、餓鬼たちは、凍った。


「ぴきっ!!(凍った)」


餓鬼たちも妖魔同様にもう動けない。


「さ!ココ数日間の主人の様子を映して♪」


闇姫は、鏡に向かって、そう言い放つ。


「ブルブルブルブル・・・・・ガクガクブルブル((;゚Д゚))」


魔境は、ブルブルと震えだし、見せるかどうを躊躇している。


「何?見せないと鏡を叩き割るわよ!(にこにこ♪)」


闇姫は、魔境を脅した。


「パッ!(映した)」


魔境は、すぐに映した。


「イイ子ねぇ~♪どれどれ・・・・・」


闇姫は、魔境を撫でながら、そんなことを言って覗いた。


その頃、人間界では・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


<人間界の様子>

「わっはははははは・・・・・」


麻美の夫の笑い声が聴こえた。


「きゃっ♪もうっ!えっちぃ★」


純子は、言った。


「うへへへへ・・・いい乳してんな~!モミモミモミ★」


麻美の夫は、楽しそうだ。


「ちょっとぉ!奥さんが居るんでしょう?いいの??」


純子は罪悪感からなのか、そう言った。


「へっへっへ・・・いいの!いいの!!」


麻美の夫は、悪びれた様子もなく、そう言いきった。


「凄く可愛くて、綺麗な奥さんなんでしょ?」


純子は、聞いてみた。


「まぁね!」


麻美の夫は、答えた。


「じゃあ、帰ってあげなよ!」


純子は、一旦、そう言ってみた。


「だって、居ねぇもん!」


麻美の夫は、言った。


「えっ?居ないって??もう、別れたの???」


純子はきょとん、とした。


「いや、実家に帰った!」


麻美の夫は、そう言った。


「喧嘩でもしたの?」


純子は、聞いてみた。


「いや、家の事情とか何とかで・・・」


夫は、麻美に言われた通り、答えた。


「それで、“毎晩”遊んでるんだ?」


純子は呆れたように言った。


「そうだよ~ん★」


麻美の夫は、正直に言った。


「毎日、女“変えて”このプレイボーイ★」


純子は、言った。


「固いこと言うなよ~!好きなんだろ?コレ」


麻美の夫は、下品に言った。


「ンフフフフ★まぁね♪」


純子は、まんざらでもないと言った感じで答えた。


「今夜は、寝かせないぜ!」


麻美の夫は、ノリノリだ。


「きゃ―――――♪けだもの~~~★」


純子もノリノリだ。


「それそれそれそれそれ―――――!!(暴走中)」


麻美の夫は、もう手がつけられない状態だ。


<再び魔界>


「ぷるぷるぷるぷるぷるぷるぷるぷる!」


闇姫(麻美?)は、怒りで震えている。


「ガタガタガタガタ・・・・・」


魔境は、恐怖で震えている。


「ギロッ!(睨)」


闇姫が魔境を睨んだら、鏡が粉々に砕け散った。


「パリ―――――――ン!(結局割られた無残な魔鏡)」


「ウフフフ・・・ウフフフフ・・・」


闇姫(麻美?)は、壊れた。


           ・

           ・

           ・


「な、なんだ?・・・も、もしや・・・あ、あれは・・・・・・・・・・・・・・ぎゃああああああああああああああああああ――――――――――!!(消滅)」


なにかに気付いた時には、魔王たちは灰になっていた。


「ギャ―――――!!ウギャ―――!ギャギャ―!(阿鼻叫喚の数々・・・)」


両軍(敵も味方も)全滅した。

闇姫の怒りの獄炎によって魔界の全ての物を焼き尽くした!

              ・

              ・

              ・






<約束の1週間後がやってきた>


「ただいま!」


麻美が、実家(魔界?)から、戻って来た。


「おっ!おかえり!!(顔がツヤツヤ★)」


麻美の夫は、顔がテカテカである。


「(ピクッ!)何か変わったことは?(にこにこ♪)」


その表情を見て、麻美の顔が引きつったようだ。


「何もないよ!」


夫は、そう言った。


「あるでしょう?(にこにこ♪)」


麻美は、夫に詰め寄った。


「心配性だな~!麻美は。何もないって!!」


夫は、答えた。


「あ・る・で・し・ょ・う・!(にこにこ♪)」


麻美は、夫に強く言い放った。


「ど、どうしたんだよ?あ、麻美!?」


夫は、麻美の迫力にたじろいだ。


「この“浮気者”がっ!!!私が居ないのをいいことに毎日、女をとっかえひっかえ・・・許せない!!!(怒)」


麻美は、とうとう怒りを露にした。


「なっ!ばっ!お前・・・な、何、言ってんだよ!!」


夫は、なんでそんなこと知ってるんだと言わんばかりにどもった。


「さようなら!あなた★(にこにこ♪)」


麻美はそう言って、あるゼスチャーをした。


「ズブズブズブズブズブ・・・・・うわわわわわっ!!(何故か床の中に沈む夫)」


夫は、床の中に下半身から埋まっていく。


「クスクスクスクスッ・・・・・」


麻美はそれを見て笑っている。


「な、何だ?こ、これは・・・か、体が・・・し、沈むぅ・・・お、俺は夢でも見ているのか?こ、こんなことが現実にあるはずがない!!!」


夫は、必死であがくが、沈む身体は抑えられない。



「せいぜい反省して頂戴ね!“命を賭けて”(にこにこ♪)」


麻美は、そう言って、夫と別れの挨拶を交わした。


「お、お、お、お前の仕業なのか?お、おい!や、やめ・・・」


夫は目の前の麻美がこんなことをしているんだと認識したが、時すでに遅かった。


「さて、と。後は、女たちの始末ね・・・」


麻美(闇姫?)は、そう言って、姿を消した。

                     完



夫は、魔界の最下層へと消えて逝きましたとさ。

おしまい♪


最凶主婦降臨!

第7話 【新婚生活】~北条院玲奈の場合~につづく。

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