第3話 【新婚生活】~小野亜矢子の場合~
あたしの名前は、小野亜矢子。某有名女子高校を卒業して、早や10年。
素敵な男性とも巡り合い、結婚し、新婚ホヤホヤ。まだ子どもは居ません。
夫の苗字も小野なので、苗字を変えることもなく、ラッキィ!?
夫は、神経質なところがあり、仕事の愚痴が多いの。
そういうのを支えてあげるのが妻の役目。
あたしが日ごろ、夫にしてあげているケアとは・・・?
夫の出社前・・・・・・・・・・・
「亜矢子、いってくる」
夫が言った。
「あなた、朝食は?」
亜矢子が言った。
「食欲がない」
夫が言った。
「そう・・・・・でも食べないと体力つかないから、はい、これ、”お弁当”」
亜矢子が夫に渡した。
「ああ、ありがとう」
夫が受け取った。
夫が出社した。
亜矢子は、専業主婦なので、お家で家事やら色々しているとき、ふと思った・・・。
「”そろそろ”お昼ね・・・”効果”は出ているかしら?ぷぷぷっ!」
なにやら、一人、悦に入っている亜矢子。
高校のとき、先輩たちを”からかう”ときに、使っていた(このお話は、昭和の女子高のとある日常生活の作中で紹介しますので、そちらを参照してください)”あるモノ”を、夫にもこっそり、使用していた。
そして、時間は経過し・・・勢いよく、玄関のドアが開かれた!
ばたんっ!(玄関が音を立てて開いた)
「亜矢子っ!どこだ!!出て来い!!!」
夫が何やら、興奮しているようだ。
「あら?あなた、早かったのね」
亜矢子が言った。
「”お前のせい”だろが!!!」
夫は、何やら、キレている。
「あら?どうかしまして??」
亜矢子は、とぼけている。
「亜矢子、おまえ・・・・・”また”入れやがったなああああああああ!!!」
夫が何やら、意味深なことを言った。
「なにを?」
亜矢子は、知らないフリをしてみた。
「”キノコ”だよ!」
夫は、言った。
「あなた、好きでしょ?キノコのバター炒め」
亜矢子は、言った。
「確かに、好きだが・・・って、ちが~~~~~~~~う!!!」
夫は、肩で息をしながら、亜矢子を睨んでいる。
「それよりも、朝より顔色がいいわよ☆あなた♪うふふふ☆」
亜矢子は、夫が元気そうで、笑みを浮かべて言った。
「・・・・・・・・・・・キノコのせい(ぼそっ」
夫が、ぼそって言った。
「キノコのお陰・・・でしょ?あなた」
亜矢子が言う。
「どこがだ!!!キノコのせいだと言ってるだろう!」
夫は、再び、興奮し始めた。
「でも、変ね・・・キノコ作用中って、そのときの記憶ないのよね?なんで、分
かったの??」
亜矢子は、きょとん?として、言った。
「分かるわ!これで何度目だと思ってやがる!!いい加減気付くわ!!!」
さすがに何度も同じシチュエーションからの、そのあとに、会社側から知らされる真実によって、気付かされる夫。
「なにが?」
亜矢子は、聞いてみる。
「”また”クビになっただろうがっ!!!」
夫が、言った。
「言いたいことが言えて、良かったじゃないの、ぷぷぷっ!」
笑いをこらえる、亜矢子。
「普段、ガマンして、ストレスに耐えてる意味がなくなるだろうがっ!」
夫は、正論を言う。
「でも、それで家庭に愚痴を持ち込まれてもねぇ・・・あたしがストレスなの
よ?」
亜矢子も正論を言う。
「うっ・・・そ、それは、いつも、すまないと思っている」
夫は、素直に謝った。
「あたしは、あなたの為を思って、やったんです、ダメですか?」
ちょっと、涙目で、演技してみる。
「うううっ・・・亜矢子、怒って悪かった・・・そうだよな、俺のためなんだよ
な・・・」
夫が亜矢子の両肩に手を置き、じっと見つめながら言った。
「あたしは、あなたの心のストレスが少しでも解消出来ればと思って、仕方な
く、やったことなのに、ウルウル(泣)」
亜矢子は、少し泣いてみる(手にあらかじめ持っていた目薬をさす)
「亜矢子・・・・・・・・」
夫は、亜矢子を見つめ・・・そして、キスをしようとしたとき・・・?
「・・・・・・・・・・・・ぷっ!」
亜矢子は思わず、吹き出した。
「あ?(怒)」
夫は、眉間にシワが寄った。
「あははははははっ!もう、だめ・・・会社でのこと想像したら、あははははは
はははははははっ!」
亜矢子は、大笑いした。
「て、てめぇ!”また”嘘泣きかよっ!!」
夫は、怒った。
「(*≧ω≦)キャハハ♪」
亜矢子は、笑っている。
「何がおかしいんだ!てめぇ!!会社クビになったんだぞ!!!笑うんじゃな
いっ!」
夫は、キレている。
「言いたいこと言って、すっきり出来たんだから、むしろ、あたしのお陰でしょ
う?ぷぷぷっ!」
亜矢子は、言った。
「ふ、ふざけんなっ!今までのガマンが水の泡だ!!」
夫は、言った。
「それじゃあ、もう、その必要もないわね☆クス(・m・*)クス 」
亜矢子は、言った。
「クビになって、明日から、どうすりゃ、いいんだよ、畜生!」
夫は、涙目だ。
「また、探せばいいじゃない」
亜矢子は、言う。
「カンタンに言うんじゃねぇよ!こんなコロコロと仕事変わる人間、雇う会社あ
るかよっ!」
夫は、再び、正論を言う。
「どこかにあるわよ、きっと」
亜矢子は、無責任に言う。
「生活どうすんだよ!!」
夫は、現実的なことを言う。
「貯金もあるし、なんとかなるわよ」
亜矢子は、夫を励ましてみる。
「そ、そうか・・・そうだよな、過ぎたことを言っても、仕方が無い・・・そう
いや、何か腹減ったな」
夫が怒りを鎮めながら、そう言った。
「今晩のおかずは、あなたの大好きな、キノコソテーよ☆食べる?(((壊゚∀゚)))ァヒャ
ヒャヒャヒャヒャヒャ!」
亜矢子は、夫をおちょくりながら、言った。
「亜~矢~子~!お~ま~え~、楽しんでやがるな~~~(-゛-メ) ヒクヒク」
夫は再び、怒りのボルテージを上げた。
「ヾ(*´∀`*)ノ キャッキャッ♪ヾ(*´∀`*)ノ キャッキャッ♪」
亜矢子は楽しそうだ。
「ま、待ちやがれぇ~~~~~~!」
夫は、亜矢子を追いかける。
家の中をドタドタと走り回る、仲睦まじき夫婦。
夫も、こうなってしまっては、もう、そんなに怒ってはいないのだ。
「はぁはぁはぁはぁはぁ・・・・・」
亜矢子が息を切らしている。
「ぜぇぜぇぜぇぜぇ・・・・・・・・」
夫も息を切らしている。
「あ、あなた、その元気を、ほ、他に、回したら?はぁはぁ・・・ぜぇ
ぜぇ・・・」
亜矢子は息を切らしながら、夫に言う。
「お、おまえこそ、ち、違う方法で、お、俺を支えたら、ど、どうなんだ?はぁ
はぁ・・・ぜぇぜぇ・・・」
夫は亜矢子に言う。
「無理~!」
亜矢子は言った。
「即答かよっ!」
夫は、言った。
「(*≧ω≦)キャハハ♪」
亜矢子は、笑った。
「(ノД`)ハァ ・・・もういいや、動き回ったら、腹減った・・・亜矢子、キノコソ
テー出してくれ」
夫は、言った。
「そんなもん無いわよ、なに言ってんの?」
亜矢子は、ばかじゃないの?って感じで言った。
「無ぇのかよっ!」
夫は、言った。
「家庭内で言いたいこと、言われても困るしねぇ・・・ ( →_→)」
亜矢子は、言った。
「”スーパーで売っている”普通のキノコで作ればいいだろうが!!!」
夫は、再び正論を言い始める。
「そんなの、つまんないじゃないのよ~!」
亜矢子は、本音を言う。
「あ?(怒)」
夫は、亜矢子を睨む。
「キノコと言ったら、”アレ”でしょ!ぷぷぷっ」
亜矢子は、再び、夫をからかう。
「その、アレのせいで、俺がどんな目に遭ってると思ってる(-゛-メ) ヒクヒク」
夫は、亜矢子に言う。
「ストレス解消できて、゚.+:。 ヾ(。・ω・)ノ゚.+:。 イイジャナーイ!!」
亜矢子は、言う。
「それは、おまえのストレスだろうが!!!」
夫は、言う。
「かもね☆(・ω<) てへぺろ 」
亜矢子は、言った。
「フザケんなっ!(`Д´) ゴルぁ!!」
夫は、怒り、再び、亜矢子を追いかけ始めた。
「ヾ(*´∀`*)ノ キャッキャッ♪ヾ(*´∀`*)ノ キャッキャッ♪」
亜矢子は、また、追いかけっこを楽しんだ。
おしまい♪
回想シーン・・・・・・・・・・
(過去の会社での出来事のワンシーンをお見せします)
会社内・午後・営業会議中・・・・・
「(な、なんだ?身体がおかしい・・・)」
亜矢子の夫は、昼食後の、午後の会議中に、身体の異変に気付いた。
こ、この症状は、も、もしや!?うううっ・・や、やべぇ!!た、退室しないと!!!!
「こら!小野!!会議中だ、トイレならガマンして、座ってろ!!」
営業課長が言った。
「は、はい・・・すみません(こっそり出るつもりが、やべぇ・・・見つかった・・・出るに出れなくなった)」
亜矢子の夫は、覚悟を決めた。
「・・・であるからして、今後の対策としては、営業の強化を図るものとする、何か意見はあるか?」
営業課長が言った。
「(自分は何もしないくせに、相変わらず言いたいこと言ってくれるぜ)
営業マンの1人が言う。
「(全くだな・・・結局、今以上に俺たちがハードになるだけじゃねぇか・・・)」
他の営業マンも課長に聴こえないトーンで言った。
「(誰も課長には逆らえないしなぁ・・・誰か言ってくれよ、マジで!)」
別の営業マンがそんなことを思っていると、事件が起きた。
「課長、いいですか?」
亜矢子の夫が挙手した。
「なんだ?小野・・・挙手までして、トイレ行きたいのか?ぷっ!」
営業課長が悪意を持って言った。
周囲から、「くすくす」という笑い声が聴こえて来る。
「(てめぇ!恥かかせやがってぇ~~~!!)うっせぇよ、”ハゲ”!」
「なっ!?」
周囲は、ざわついた・・・。
「てめぇの自己都合会議聞いてると、吐き気がするんで、退室したかったんだ
よ」
「き、貴様~~~!なにを言っているのか、分かってるのか~~~!!」
課長は、激高している。
「(ゴシゴシ(-дゞ三 ゚Д゚)ス...スゲ-!!あいつ、あんな性格だったか???)」
「(マジか!やべぇぞ、これ!!)」
「(おお?言いたいこと言っちゃうパターンってやつか?これ!)」
会議室内の営業マンたちが、心の声を漏らし始める。
「手柄はハゲが全部かっさらってくし、ミスがあれば、全部俺たちのせい、フザ
ケなんよ、てめぇよ!」
「さっきから聞いていれば、誰が”ハゲ”だ!(`Д´) ゴルぁ!!」
「はあ?気付いてないとでも思ってんのか?この”カツラハゲ”!!みんな、知って
んぞ、ボケ!」
「な、なんだとぉおおおおおおおおおお!!!!!」
課長は、顔を真っ赤にして、茹蛸のようだ。
「(そりゃ、気付くでしょ~!)」
「(だって、今も興奮して、”ズレ”ちゃってるよ~)」
「(普段から、周囲が気付いてないと思ってるんだな、ああいう人って・・・
汗)」
会議室の営業マンたちは、小野と課長のやりあいを眺めている。
「この給料泥棒が!カツラじゃなくて、植毛にしろ!!みっともねぇ!」
小野は課長に言いたいことを言う。
「(うひょ~!トドメの一言、ス..ス...(゚Д゚(゚Д゚ノ(゚Д゚ノ)ノスゲー!!!)」
営業マンたちは、その一言に凍りついた。
「で、出てけ~!小野、貴様は、クビだ!!!」
課長は小野に言い放った!
「ああ、出て行きますよ、あんたの尻拭いはもうたくさんだ!本来出てくのは、
ハゲ課長の方だけどな!!」
捨てセリフを言って、会議室をあとにした。
「不愉快だ、会議は中止だ!」
そういって、課長は会議室を飛び出していった。
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチっ!
残った営業マンたちが、何故か拍手を始めた。
小野に対してのものだ。
小野の姿はもう姿はないが、営業マンたちの心は晴れやかだった!
小野に対してのエールの意味も込めての拍手喝采だった。
しばらく、会議室は、拍手が鳴り響いた。
数時間後・・・・・・・・・・・・
「う~頭が重い、気持ち悪い・・・」
そう言って、小野は解毒作用があると言われている牛乳を飲みながら、社外のベンチに座っていると、呼び出しが鳴った。
小野は、人事に呼び出しされて、解雇を言い渡された。
そして、怒りの矛先を亜矢子に向け、ダッシュで帰宅した。
完
最凶主婦降臨!
第4話 【新婚生活】~杜生由衣の場合~へつづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます