第13話 中規模演習!


特殊斥候部隊のお披露目として、コンラーディン准将と参謀本部の

高級参謀達に、実際に特殊斥候部隊の役割をお披露目した!


中隊規模だったので、1中隊で約100人って規模だな!


それを2中隊に分かれて、戦闘してもらうのだが、片方には斥候部隊有り

片方は斥候部隊なし、この状況で先に全滅させた方が勝ちと言う簡単な

ルールだったのだ。


因みに己等・エリーヌ・ニネットの3人は、コンラーディン准将と参謀達に

説明する為に、観覧席に座って説明をはじめていた。


小高い山の上に観覧席はあり、小高い山の麓で戦闘は行なわれる予定だ。


お互いの距離を考えても、今居る場所が戦闘場所と考えられる。


山と山との谷間で、通れる場所も限られているからだ!


山越えをしても、問題は無いが....山越えしようものなら姿がばれてしまう!


隠密行動で進まないと行けないのに、敵に位置をばらすメリットってのは無い!


そうしている内に、斥候部隊の姿を確認できていた。


己等だけだけどね!


コンラーディン准将と参謀達に、斥候部隊が隠れている場所を教えなければ、

位置が解らなかっただろう。


それだけ上手く擬装して潜んでいたのだ。


これには参謀達も舌を巻いていた。


そうして敵の本隊の位置を味方に、伝える為に伝令兵の妖精術士が使役獣を

だして、味方の本隊に知らせている。


伝令兵の使役獣には、首輪と伝令を入れるポーチが付いている。


ポーチの中には、伝令兵の手紙が入っていた!


そうして、味方の本隊指揮官から、斥候部隊に指示が出される。


そして、戦闘は不意打ちから始まってしまった。


斥候部隊の情報を下に、味方の本隊は巧に偽装工作をして隠れていたからだ。


ある者は、土を掘り穴の中に隠れていた。


ある者は、木の上で葉を体中に付けて隠れ潜んでいた。


そして、囮の者はワザと敵に見つかって逃げている!


それを追うのは、何も知らない敵の本隊だった。


そうして、キルゾーンに入ってしまい.....


最初は大量の矢が降り注ぎ、その次が槍での襲撃であった。


これには堪らずに、敵は敗走しだしていたのだが、後方に隠れていた斥候部隊が、

逃げてくる敗走兵に向けて、矢の雨を降らしていた。


撤退も出来ずに居る敵兵に、槍兵達が迫ってきているのだ!


敵の指揮官は、混乱していたみたいで、指揮を取る事を忘れているのだ!


これでは、部隊としての力は発揮できない!


そのまま、力だけで押し込まれてしまい、模擬戦は終了したのだ。


これを見たコンラーディン准将は、満面の笑顔だったが.....


参謀達はと言うと、顔色が悪いようであった!


今までの常識が、通用しない戦い方だったのだから、当たり前なのかもしれない!


コンラーディン准将は参謀達に、色々と斥候部隊の意味を説いていた。


参謀達も納得したのだろう!


頷いて、コンラーディン准将の話を聞き入っていた!


戦略と戦術の使い分けが、此れからの戦いを左右するだの、難しい話を続けているのだ!


今回の演習で、斥候部隊も良い経験ができて、此れ幸いって感じだっただろうな!


これで、本番のアーンドラー国との合同演習で、コンラーディン准将が勝てば、

また出世であろう!


斥候部隊の者達も出世は間違い無しだ!


士気は最高潮に達している。


何時でも本番に出れる状態なのだ!


あと半月!


半月でアーンドラー国との合同練習である。


半月の間は、習った事を復習するだけだった!


そうして演習当日を迎えたのだ!


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