第11話 鬼教官・葉月!


エリーヌとニネットに、訓練内容の説明を葉月はしていた。


2人には馴染みが無い事だらけだ。


直ぐに2人に理解をしてくれと、伝えても無理な事であるのだ!


斥候部隊に必要な能力は、地形を読み、敵の進路を探し出すことである!


この事を2人には、まず最初に教え込んでいる。


地形が読めなければ、敵の進路など解らないからだ!


軍の斥候部隊の他に、この2人にも実戦で教え込むしかなかった!


ニネットは地図を読む事は出来たが、高低さなどの情報を読み取る事には

長けては居なかった!


それもそうだろう、軍の地図には高低さなど書いて無かったのだから!


民間で売られている地図に、それ以上の物があるはずが無い。


そこで、軍に頼んで地図に高低さなどの、詳細な情報を地図に詰め込ませた!


これには、コンラーディン大佐......おっと!もう大佐殿ではなかった。


コンラーディン准将閣下になっていたのだ!


准将閣下は大いに関心と喜こんでくれたのだ。


ディフェルタンジュの街(ルクゼンフルグで3番目に大きな街)


この街の周辺の詳細な地図が出来上がっていた!


此れには軍の上層部も、目を見張るものがあると感心していた!


そこで上層部は、コンラーディン准将の下に幕僚の参謀達を赴かせている。


参謀達が遣ってくるのは、アーンドラー国(ルクゼンフルグと軍事同盟中)との

軍事訓練に合わせて来るそうだ。


そこで、己等が訓練した特殊斥候部隊が活躍すれば、己等の仕事も終わりである!


それまでは、気を抜かずに訓練に励むとするかな!


この2国が、隣国・ブラパン国がデュリンケン帝国に陥落した時の盾となるのだから、真剣に訓練しないと悪いのだ!


何せ!盾は硬い方が使い道があるのだから。


何ならば、敵地後方に送り込む特殊部隊も創設を手伝ってもいい!


デュリンケン帝国には恨みは無いが、エリーヌとニネットは恨み辛みが沢山あるようだからな!


己等は、その手伝いを間接的にするだけだ。


帝国が苦しむ姿を目にするのも一興ではないか!


侵略国家などに、同情も温情も要らない!


見つけたら叩きつぶし、殲滅するだけだ。


エリーヌとニネットが、帝国との戦いに身を投じると言うのならば、

吝かではないが.....


己等は、他国に高飛びさせて貰おう!


己等には関係のない戦いである。


そうして静かな国で、冒険探索犬になって暮らすさ。


うふふふ!それも悪くないな!


静に暮らせるだけのお金は、軍から貰っているのだからな!


何が悲しゅうて、余所の喧嘩に首を突っ込む義理がある?


そんな義理は己等には無い!


だから、静な家でドックフード?を食べながら、妻を娶り暮らす。


そうして、子供達と近くの洞窟を毎日探索するのだ!


素晴らしい!理想の生活スタイルではないか。


エリーヌやニネットには悪いが、己等はそうするよ.....ごめんな!


悪いとは思ってないけど、ごめんな.....


己等は幸せになるよ!


2人は天国で幸せに暮らしてくれよ。


「ニネットちょっと来て!この駄犬は何をニヤニヤしてるの?」


「お嬢様.....私には解りません.....」


おっと!己等の心の声が漏れる前に、この話は止めておくかな!


そう言う訳でだ!この様にして地図は読むのだぞ!


解ったのか?


「この駄犬は、今度は偉そうね?」


「お嬢様....駄犬に睨まれていますよ!」


お前等2人は、服破りマラソンの刑に処す!


走れ!走れ!走れ!


止まると軍の兵士に見られるぞ?


「ちょっと駄犬!ふざけないでよ!」


「お嬢様が要らない事言うからですよ!」


≪お嬢さん待って下さい!≫


走れ~~~!


「もう嫌だぁ~~~!」


「お嬢様.....それは私の台詞です!」


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