第7話 奥様が強すぎる問題
妻は強すぎるのではないか?
壁ドーーーーーーーーーン事件の後私は感じていた違和感の答えが見つかった気がした。
ぶっとんでる魂をとんでもない器にいれてしまったのではないかということだ。
あの後一人で街路樹で検証してみたが、拳どころか、足でも、杖を使って全力で殴りかかっても穴なんてあかなかった。
プレイヤーは私たちと違い死のリスクが少ない分レベルがあげやすい。にしてもだ、アレはない。
初心者の街と呼ばれるこの街にいるやつではない。
最前線にいるような廃プレイヤーじゃないか……。
殺すつもりで三重展開していた防御壁、何回かアタックされたら貫通していたのではないか。
それを考えると、結婚という副産物がついてしまったがキスだけですんだのは不幸中の幸いだったかもしれない。
よくよく考えるとあの気味の悪い生きてるとさっかくするほど良くできている何体もあるオブジェをはじめ。
私が用意した婚礼家具よりはるかに高そうな家具たち……。
そんなものを所有しているあたり、カンストしているのは本当かもしれない。
というか、あれはジョブとしては盗賊だと思う。
なのに拳がめり込むほどよ攻撃力とかどうなっているんだ?
余裕のあるふりをしていたが、彼女が今晩夫婦なんだからやることやるぞとのし掛かられたら私ではなすすべはない。
今のところ、廊下に気味の悪いオブジェを配置するたちの悪い悪戯をするくらいで、あたえた自室で寝ているからいいものの……。
いつ、私の寝室に夫婦の営みしよう! とやってくるか気がきではない。
どうせ、すでに神に誓ってしまったから、彼女以外妻を娶れないから、遅かれ早かれ覚悟を決めるしかない。
そこでだ。私は彼女がアホみたいに強いのでとあるクエストに挑戦してみることにしたのだ。
人魚の涙
忘れな草
ヴァンパイアの生き血
手っ取り早く彼女を好きになるために、私は彼女を利用して惚れ薬を製作することにしたのだ。
クエストの難易度はS 、この冒険を一緒に乗り越えるうちに、絆とか惚れ薬を彼女のために飲んでもいいと思うくらいは好きになれるのではと思ったのだ。
採取出きる場所やドロップする敵のいるところまでいくのに、一年はかかる旅になるだろう。
ましてや、採取はともかく討伐するのにはもっと月日がかかるだろうし、共に戦闘を行ううえで何か芽生えるかもしれない。
私はこの世界唯一の賢者だ。
きっとこの旅をすることで、彼女の良さを知るだろう。
壁ドーーーーーーーーーンでは命を奪われるかと思い心臓がキュっとしたが。
元を辿れば、魔物に襲われそうになった私を助けた為に起こったことだ。
「すまないが、欲しいアイテムがある。手伝ってもらえないだろうか?」
「いいわよ。何を集めるの?」
彼女もなかなかの猛者、アイテム名を聞けばきっと長い旅に出ることがわかるだろう。
全てのアイテムが集まったら、覚悟を決めて惚れ薬をこの手で調合しよう。
「まずは、人魚の涙」
「ふむふむ、ほい」
彼女は薄いピンクの液体の入った小瓶を取り出した。
そんなわけはない。
「次はアルバスト山脈のどこかに生えているという 忘れな草」
「ほいほい」
白い花の草の束出てきた。
「最後はレベル300を越えた強敵ヴァンパイアの生き血。これは生き血を抜くために殺してはいけない」
チラッと彼女をみたら、明らかにそれらしいの入った小瓶を出している。
「もういい」
「うん、取りに行く手間省けてよかったね」
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